リードで完登し総合1位で決勝進出を決めた安楽

安楽宙斗1位、楢崎智亜4位 パリ五輪内定に向けファイナリスト入り【クライミング世界選手権2023】

 IFSCクライミング世界選手権(スイス・ベルン)は9日(日本時間10日)、ボルダー&リード男子準決勝のリードを行い、安楽宙斗が1位、楢崎智亜が4位でパリ五輪出場権のかかる決勝行きを決めた。

 ボルダーで1位だった安楽はリードの最終競技者として登場し、見事に完登で1位をキープ。合計184.9ポイントで2位のトビー・ロバーツ(英国)に約20ポイント差をつけた。楢崎は6位の高度39で終え、合計148.7ポイントで4位に入った。リードでは安楽、ロバーツ、ヤコブ・シューベルト(オーストリア)が完登を記録し、100ポイントを加えた。

完登に近づく安楽

楢崎も5位で決勝へ。自身2度目の五輪出場に挑む(写真:© Jan Virt/IFSC)

 決勝進出条件の8位以内に入ったのはその他にコリン・ダフィー(米国)、シューベルト、アダム・オンドラ(チェコ)、イ・ドヒョン(韓国)、ポール・ジョンフ(フランス)。日本勢が唯一2人を決勝に送り込んだ。百合草碧皇、楢崎明智、緒方良行は決勝に進めなかった。ファイナリストの有力候補だったメジディ・シャールック(フランス)、アレクサンダー・メゴス(ドイツ)らも敗退した。

 パリ五輪の実施種目ボルダー&リードは、ボルダーとリードの各成績に応じて与えられるポイントの合計点で順位を決める。1課題で争うリードは上部の40手がポイントの対象となり、10手ごとに1手あたりの獲得ポイントが1つ増える。ラスト10手は1手4ポイントとなり満点は100ポイント。+が付くと0.1ポイント加算される。今大会のボルダー&リードで決勝3位以内に入ればパリ五輪出場権が与えられる。

<リザルト>

1位:安楽 宙斗(JPN)
 184.9pt(B 84.9pt/L 100pt)
2位:トビー・ロバーツ(GBR)
 164.7pt(B 64.7pt/L 100pt)
3位:コリン・ダフィー(USA)
 157pt(B 68.9pt/L 88.1pt)
4位:楢崎智亜(JPN)
 148.7pt(B 84.7pt/L 64pt)
5位:ヤコブ・シューベルト(AUT)
 144.8pt(B 44.8pt/L 100pt)
6位:アダム・オンドラ(CZE)
 144.1pt(B 64.1pt/L 80pt)
7位:イ・ドヒョン(KOR)
 129.7pt(B 69.6pt/L 60.1pt)
8位:ポール・ジョンフ(FRA)
 126.3pt(B 84.3pt/L 42pt)
―――――
9位:メジディ・シャールック(FRA)
 125.9pt(B 83.9pt/L 42pt)
10位:百合草 碧皇(JPN)
 121.6pt(B 64.5pt/L 57.1pt)
11位:ショーン・ベイリー(USA)
 111.5pt(B 69.5pt/L 42pt)
12位:ヤニック・フローエ(GER)
 109.9pt(B 49.8pt/L 60.1pt)
13位:アレクサンダー・メゴス(GER)
 106.9pt(B 49.8pt/L 57.1pt)
14位:ミカエル・マウェム(FRA)
 105.6pt(B 69.5pt/L 36.1pt)
15位:サッシャ・レーマン(SUI)
 101.2pt(B 44.1pt/L 57.1pt)
16位:楢崎 明智(JPN)
 97.8pt(B 69.8pt/L 28pt)
17位:緒方 良行(JPN)
 92.8pt(B 53.8pt/L 39pt)
18位:ニコライ・ウズニック(AUT)
 91.6pt(B 49.5pt/L 42.1pt)
19位:ソン・ユンチャン(KOR)
 91.2pt(B 34.1pt/L 57.1pt)
20位:サム・アベズー(FRA)
 82.7pt(B 54.7pt/L 28pt)

※上段左から順位、氏名、所属国
※下段左から2種目の合計ポイント、各種目のポイント(B=ボルダー、L=リード)
※8位までが決勝に進出

大会スケジュールや出場日本人選手はこちらから

CREDITS

編集部 / 写真 © Lena Drapella/IFSC

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