(左から)2位の安楽、優勝のシューベルト、3位のメゴス

安楽宙斗が初出場で銀 シューベルトはリード男子最多V4達成【クライミング世界選手権2023】

 スイス・ベルンで開催中のIFSCクライミング世界選手権は6日(日本時間7日)、リードの男子決勝を行い、安楽宙斗が2位で銀メダルを獲得した。優勝したヤコブ・シューベルト(オーストリア)はリード男子で最多となる世界選手権4度目の頂点に輝いた。

 現地時間同日に行われた準決勝ではトビー・ロバーツ(英国)、アダム・オンドラ(チェコ)、シューベルト、アレクサンダー・メゴス(ドイツ)、百合草碧皇、ソン・ユンチャン(韓国)、安楽、イ・ドヒョン(韓国)、ショーン・ベイリー(米国)、ポール・ジョンフ(フランス)が勝ち上がり、8位タイに3人が並んだため10人がファイナリストに名を連ねた。ロバーツ、安楽、ソンらの新世代とオンドラ、シューベルト、メゴスのベテラン勢がぶつかる形となり、安楽とイはボルダーとリードの両種目で決勝に勝ち残った。

ファイナリストたち(写真:© Jan Virt/IFSC)

 直前に行われた女子決勝と同様に下部から緊張感のあるルートが引かれた男子決勝。先頭のジョンフは中盤付近の30手目で制限時間6分の半分以上を使い、下手すると終盤突入前にタイムオーバーしてしまう展開となった。2番手のベイリーはジョンフよりもハイペースとなったが30+で落下。イは残り1分あたりから粘りを見せて39まで高度を伸ばした。

準決勝7位通過の安楽は決勝で2位へと順位を上げた(写真:© Jan Virt/IFSC)

初の世界選手権決勝に臨んだ百合草は5位入賞(写真:© Jan Virt/IFSC)

 4番手の安楽は非常にいいペースで進み、残り2分ほどでイの高度をとらえる。最終面に進入し、残り50秒ほどで落ちてしまうも48と大幅に高度を更新。力を出し切った様子の安楽は後続の結果を待つこととなった。ソンは左足が滑り序盤の17で、百合草は38+で力尽きた。残り4人となり、ここからベテラン勢が登場。メゴスはクリップするタイミングを逃してしまったのか高度40にとどまったが、シューベルトは若干ペースが落ちるも執念で高度を上げて記録は48+。首位に浮上して雄たけびを上げた。

シューベルトは安楽をプラスの差で上回った

首位に立って雄たけびを上げる

 9番手のオンドラは不本意な形で27+に終わり、暫定2位だった安楽は予想だにしない形でメダルが確定した。その色はロバーツの結果次第。だがロバーツも早々に競技終了となってしまう。前半に設けられたスイングからのランジパートで体を振った際、頭をぶつけてしまい、その影響か片手が外れてそのまま落下してしまった。これで安楽の世界選手権初出場での銀メダルが決まった。

まさかの結果に終わったオンドラ(写真:© Jan Virt/IFSC)

準決勝首位だったロバーツも予期せぬ場面で落下した(写真:© Jan Virt/IFSC)

 シューベルトは5大会連続の表彰台で、2012、18、21年大会に続く4度目の世界王者に。フランソワ・ルグラン(フランス)、オンドラを抜いてリード男子の優勝記録を更新した。

<決勝リザルト>

1位:ヤコブ・シューベルト(AUT)/48+
2位:安楽 宙斗(JPN)/48
3位:アレクサンダー・メゴス(GER)/40
4位:イ・ドヒョン(KOR)/39
5位:百合草 碧皇(JPN)/38+
6位:ポール・ジョンフ(FRA)/33+
7位:ショーン・ベイリー(USA)/30+
8位:アダム・オンドラ(CZE)/27+
9位:トビー・ロバーツ(GBR)/20
10位:ソン・ユンチャン(KOR)/17

※左から順位、氏名、所属国、成績(高度)

大会スケジュールや出場日本人選手はこちらから

CREDITS

編集部 / 写真 © Lena Drapella/IFSC

back to top