楢崎智亜(中央)がボルダリングで優勝し、大会2冠を達成。緒方良行(左)、小西桂も表彰台に上がった

楢崎智亜が2冠達成 日本男子は2日連続の表彰台独占【クライミングアジア選手権2022】

 韓国・ソウルで開催中のクライミングアジア選手権で13日、ボルダリング男子決勝、リード女子決勝が行われ、ボルダリングで日本勢がワンツースリーフィニッシュ。楢崎智亜、緒方良行、小西桂が表彰台に上がり、楢崎は昨日のリード優勝に続き今大会2冠に輝いた。

 予選は前回2019年大会王者である小西が首位発進。準決勝は1完登以上を記録したのが20人中5人と難関課題が続いた中、楢崎が2完登で首位通過。小西、緒方、吉田智音も決勝進出条件の6位以内に入り日本勢4人が決勝に駒を進めた。

 決勝は楢崎、緒方が第1、第2課題を連続完登。今年のボルダリングW杯で年間優勝を争った2人が金メダルに近づく。今季年間王者の緒方は第3課題で苦戦。ゾーン手前で足の踏み位置が定まらず、ノースコアに終わる。フラッシュを続けていた楢崎は3トライ目に何とかゾーンに達して緒方に1ゾーン差をつけた。

 最終第4課題は先に登る緒方がキャンパシングによるコーディネーションを決めるなどして一撃。合計3完登で楢崎にプレッシャーをかける。最後に登る楢崎は5トライが経過してもゾーンに届かず。しかし、途中からムーブを切り替えていたことが功を奏し、6回目のアテンプトで初手のランジをうまく止めると、そのままミスなくトップホールドまで登り切った。楢崎は3完登4ゾーンで優勝。1ゾーン差で緒方が2位、小西が1完登3ゾーンで3位、吉田が1完登1ゾーンで4位に入り、日本勢が上位を独占。決勝で完登したのも日本人選手のみだった。

 リード女子は昨夏の東京五輪ファイナリスト、ソ・チェヒョンが2位に8手差をつける圧勝で自国開催での優勝を飾った。日本勢は伊藤ふたばが35+で2番目の高度をマークしたが、同じ高度に3人が並び、その中で伊藤は準決勝下位だったため4位に終わった。同じく決勝に進出した谷井菜月は5位、青柳未愛は8位でフィニッシュした。

<決勝リザルト>

[ボルダリング男子]
1位:楢崎 智亜(JPN)/3t4z 8 11
2位:緒方 良行(JPN)/3t3z 4 3
3位:小西 桂(JPN)/1t3z 1 6
4位:吉田 智音(JPN)/1t1z 1 1
5位:チョン・ジョンウォン(KOR)/0t2z 0 4
6位:リー・スンス(KOR)/0t0z 0 0
―――――
8位:藤井 快(JPN)※準決勝進出
10位:本間 大晴(JPN)※準決勝進出

※左から順位、氏名、所属国、決勝成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

[リード女子]
1位:ソ・チェヒョン(KOR)/43
2位:オ・ガヨン(KOR)/35+
3位:キム・ジャイン(KOR)/35+
4位:伊藤 ふたば(JPN)/35+
5位:谷井 菜月(JPN)/31+
6位:ラク・チリョ(CHN)/31+
7位:サ・ソル(KOR)/27+
8位:青柳 未愛(JPN)/27+
――――――
11位:倉 菜々子(JPN)※準決勝進出
12位:小池 はな(JPN)※準決勝進出

※左から順位、氏名、所属国、決勝成績(高度)

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編集部 / 写真 JMSCA

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