史上初のボルダリングW杯男子年間表彰台を独占した日本勢(左から楢崎、緒方、藤井)

緒方1位、楢崎2位、藤井3位 ボルダリングW杯男子年間表彰台を日本勢が初独占

 オーストリア・インスブルックで22、23日、2022年のクライミングW杯ボルダリング男子最終戦が行われ、今シーズンのW杯年間ランキングが確定。日本の緒方良行が2年連続で頂点に立ち、さらに2位に楢崎智亜、3位に藤井快が入り日本勢が年間表彰台を独占した。

 1999年から始まったボルダリングのW杯で同じ国の選手たちが男子の年間表彰台を独占したのは史上初の快挙。緒方は全6戦で決勝に進出し、そのうち5戦で表彰台に上がるなど抜群の安定感を誇った。各大会の成績に応じて与えられるポイントは合計3990に達した。緒方と最終戦まで年間1位の座を争った楢崎智亜は3405ポイント、藤井は3110ポイント。彼ら日本人3トップはいずれも今シーズンに優勝しており、2405ポイントの4位以下を大きく引き離した。また、年間ランキング10位には今シーズン躍進を遂げた川又玲瑛が自己最高位でランクイン。18歳の有望株がトップ10入りを果たした。

 上位3人はJMSCA(日本山岳・スポーツクライミング協会)を通じてコメントを発表。それぞれがうれしさや悔しさ、次に向けた意気込みを語っている。

緒方良行コメント(年間優勝)
「2年連続の総合チャンピオン、素直にとてもうれしいです。年を追うごとに成長を実感がすることができ、これからの自分がすごく楽しみです。早速リードシーズンが始まります。パリ五輪も意識しながら気持ちを切り替えて両種目とも頑張ります」

楢崎智亜コメント(年間2位)
「今シーズンは年間ランキング1位を目指していたので、2位という結果はすごく悔しいです。1戦目に優勝し良い流れで始めることができましたが、中盤からの悪い流れを切り替えることができませんでした。今シーズンの経験をしっかりと来年に向けたトレーニングに生かしていきたいと思います。シーズンを通しての応援ありがとうございました!」

藤井快(年間3位)
「今年狙っていた年間優勝は叶いませんでしたが、3位に上がれてホッとしています。そして史上初めての年間表彰台を日本人3人で埋めることができ、その1人になれたことはうれしく思います。悔しい結果ではありますが、来年に繋がるシーズンになったと思っています。苦手を克服して来年こそは狙います!」

写真:JMSCA

<W杯年間ランキング>

1位:緒方 良行(JPN)/3990
2位:楢崎 智亜(JPN)/3405
3位:藤井 快(JPN)/3110
4位:ヤニック・フローエ(GER)/2475
5位:メジディ・シャールック(FRA)/2294
6位:マキシミリアン・ミルン(GBR)/2215
7位:イ・ドヒョン(KOR)/2128.5
8位:コリン・ダフィー(USA)/1976
9位:チョン・ジョンウォン(KOR)/1957.5
10位:川又 玲瑛(JPN)/1774.5
14位:土肥 圭太(JPN)/1457.5
16位:高田 知尭(JPN)/1257.5
17位:井上 祐二(JPN)/1118.66
19位:楢崎 明智(JPN)/1040
30位:山口 賢人(JPN)/530
36位:吉田 智音(JPN)/411.5
55位:石松 大晟(JPN)/145

※左から順位、氏名、所属国、ポイント
※10位までを掲載。日本人選手は11位以下も掲載

CREDITS

編集部 / 写真 Ryu Voelkel

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