
表彰台に上がった(左から)安楽、ロバーツ、デュイセン
安楽宙斗が最終戦で銀 今季は全戦でメダル獲得【ボルダーW杯2025 第6戦インスブルック大会】
今シーズンのクライミングW杯ボルダー最終戦となる第6戦の男子決勝が現地時間26日(日本時間27日)、オーストリアのインスブルックで行われ、安楽宙斗が銀メダルを獲得して6戦連続で表彰台に上がった。
現地時間25日の予選は安楽が総合1位タイで通過。3位に入った楢崎明智らを含め、日本男子5人が準決勝に駒を進めた。同26日の準決勝は3位以下が2完登未満にとどまった中、安楽が3完登で単独首位。天笠颯太も4位でファイナル行きを決めた。
決勝第2課題を完登する安楽
決勝は8人全員が第1課題を攻略できず。続く第2課題も完登したのは2人で、イ・ドヒョン(韓国)は1アテンプト、安楽は2アテンプトで沈めた。安楽は体幹の強さを感じさせる登りでイと優勝争いをリードする。
第3課題は5人が完登。イが未完登に終わった一方、安楽は抜群のバランス感覚を見せて連続完登とし、59.6ポイントで首位に浮上した。
第3課題を完登する安楽
最終課題は4番手のトビー・ロバーツ(英国)が2課題連続の一撃。ポイントを69.8まで伸ばして暫定首位に立つ。最後に登る安楽は完登で金メダルを手にできる状況となるも、最初のトライでゾーンに達し10ポイントを得て以降は苦戦。パリ五輪金メダリストのロバーツに0.2ポイント差での逆転優勝を許した。
ロバーツが2課題連続の一撃で逆転優勝を遂げた
優勝に届かなかった安楽だったが、今シーズンは開幕3連勝を遂げるなど全6戦で表彰台に上がる抜群の安定感が光った。W杯年間ランキングでは3年連続の1位に輝いている。
互いの健闘を称え合うロバーツと安楽。パリ五輪の金・銀メダリストでもある
<決勝リザルト>
1位:トビー・ロバーツ(GBR)/69.8pt
2位:安楽 宙斗(JPN)/69.6pt
3位︰ハネス・ハン・デュイセン(BEL)/54.6pt
4位︰マキシミリアン・ミルン(GBR)/54.5pt
5位:イ・ドヒョン(KOR)/44.9pt
6位:メジディ・シャールック(FRA)/44.3pt
7位:天笠 颯太(JPN)/39.9pt
8位:ニコライ・ウズニック(AUT)/19.3pt
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10位:杉本 侑翼(JPN)※準決勝進出
14位:楢崎 明智(JPN)※準決勝進出
24位︰山口 賢人(JPN)※準決勝進出
59位:佐野 大輝(JPN)
※左から順位、氏名、所属国、獲得ポイント
※ポイントはゾーン到達で10点、完登で25点。各課題のポイント獲得までにフォールした回数×0.1点が減点される
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文 編集部 / 写真 © Dimitris Tosidis/IFSC
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