男子表彰台=(左から)百合草碧皇、コリン・ダフィー、ジェシー・グルーパー

百合草碧皇が銀メダル! ダフィーは男子史上初の同一大会2冠、女子はガンブレットが復帰戦飾る【リードW杯2022第1戦 インスブルック大会】

 クライミングW杯リード開幕戦の男女決勝が26日(日本時間27日)、オーストリア・インスブルックで行われ、男子はコリン・ダフィー(米国)、女子はヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)が優勝。日本勢は19歳の百合草碧皇(あお)が男子2位に入り、自身初の表彰台に上がった。

 男子決勝には準決勝8位タイまでに入った9人が進出。首位タイで通過した百合草を筆頭に本間大晴、吉田智音の日本勢3人が最終ラウンドまでたどり着いた。

 勝負は後半に進むにつれて激戦となり、2番手・吉田の記録した高度36+に5番手のヤコブ・シューベルト(オーストリア)が並び準決勝順位の高いシューベルトが首位に立つと、ルカ・ポトカ(スロベニア)が37、コリン・ダフィー(米国)が38+で立て続けに到達高度を更新した。

 最後に登場した百合草はリズム良くムーブを重ねていき、高度37+でフィニッシュ。ダフィーの記録には届かなかったものの、同じ高度のジェシー・グルーパー(米国)をクライミングタイムで1分以上も上回り、自身2度目のW杯決勝を2位で終えた。優勝は23日に同じインスブルックで行われたボルダリング第6戦で初優勝していたダフィー。リードでも初優勝となり、W杯同一大会でボルダリング、リードの2冠を達成した初の男子選手となった。吉田は6位、本間は9位だった。

自身2度目のW杯決勝で躍進を遂げた百合草

W杯同一大会で2冠を達成したダフィー。女子では昨年のインスブルック大会でガンブレットが同様の偉業を男女を通じて初めて達成している

 一方の女子では、ボルダリング第1戦を最後に東京五輪の疲労を理由に休養していたガンブレットが復帰戦で圧巻のパフォーマンスを披露。五輪金メダリストは2位の高度27+に10手以上の差をつける39+まで到達し、文句なしの優勝を飾った。日本勢では谷井菜月が唯一ファイナリスト入りを果たし、高度25+で5位に入った。

女子表彰台=(左から)ソ・チェヒョン、ガンブレット、ブルック・ラバトゥ

<決勝リザルト>

[男子]
1位:コリン・ダフィー(USA)/38+
2位:百合草 碧皇(JPN)/37+
3位:ジェシー・グルーパー(USA)/37+
4位:ルカ・ポトカ(SLO)/37
5位:ヤコブ・シューベルト(AUT)/36+
6位:吉田 智音(JPN)/36+
7位:ヤニック・フローエ(GER)/31
8位:アレクサンダー・メゴス(GER)/28+
9位:本間 大晴(JPN)/21+
――――――
12位:緒方 良行(JPN)※準決勝進出
27位:藤井 快(JPN)
31位:樋口 純裕(JPN)

[女子]
1位:ヤンヤ・ガンブレット(SLO)/39+
2位:ソ・チェヒョン(KOR)/27+
3位:ブルック・ラバトゥ(USA)/27+
4位:ラウラ・ロゴラ(ITA)/27+
5位:谷井 菜月(JPN)/25+
6位:ナタリア・グロスマン(USA)/22
7位:ヴィータ・ルーカン(SLO)/16
8位:ジェシカ・ピルツ(AUT)/8+
――――――
12位:中川 瑠(JPN)※準決勝進出
17位:伊藤 ふたば(JPN)※準決勝進出
21位:小池 はな(JPN)※準決勝進出
25位:大田 理裟(JPN)※準決勝進出
37位:阿部 桃子(JPN)
45位:柿崎 未羽(JPN)

※左から順位、氏名、所属国、決勝成績(高度)
※同高度の場合は準決勝順位の高い選手が上位(表彰台に係る場合はクライミングタイムの短い選手が上位)

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編集部 / 写真 © Jan Virt/IFSC

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