決勝進出を果たした伊藤ふたば。ボルダリング、スピードに続くジャパンカップ3連勝なるか

今季3冠へ地元・伊藤ふたばが決勝進出。1位は森秋彩 リードジャパンカップ2020【女子準決勝】

 第33回リードジャパンカップ(岩手県営運動公園スポーツクライミング競技場=盛岡市)の女子準決勝が11日午前に行われ、予選2位の森秋彩が完登を記録して首位で決勝進出。地元出身・伊藤ふたばも7位に入り、今季ジャパンカップ3冠へ望みを繋いだ。

 女子準決勝は、6番手の栗田湖有が40+、11番手の森奈央が45+と徐々に最高高度を上げていくと、12番手の伊藤ふたばがさらに高度を更新。地元優勝を狙う18歳は、最大傾斜150度にさしかかるところでレストした後、3つのハリボテが並んだ狭いホールド間を巧みな体勢の入れ替えで突破。その後も足場を安定させながらムーブを繰り出していき、高度47+まで達して暫定首位に立った。

均衡を破りTOPまでたどり着いた谷井菜月。

森秋彩も完登し、カウントバックで首位に立った。

 しかし、その後に登場した予選上位選手たちも負けじと好パフォーマンスを見せる。阿部桃子が同高度、小池はなが48に到達すると、23番手の谷井菜月が負荷のかかる最終局面にも耐えてついにTOPを捉える。森もそれに続き、予選順位へのカウントバックで首位に。予選1位だった野口は惜しくもゴールタッチに終わるも、森、谷井に続く3位でファイナルに達した。

 4位は小池はな、5位は柿崎未羽、6位は阿部桃子となり、16歳・柿崎と17歳・阿部は初の決勝進出。残る決勝行きのチケットは7位伊藤、8位平野夏海の手に渡った。予選2位タイだった野中生萌は決勝へあと2手届かず、ここで敗退となった。

 女子決勝は、本日16時15分から行われる。

【野中生萌コメント】
「気温が高く昨日の疲労もあり厳しかった。これが今の実力。だが来年の東京五輪に向けて、暑い中での大会を経験できたことは良かった」

<準決勝リザルト>

1位:森 秋彩(茨城県山岳連盟)/TOP
2位:谷井 菜月(橿原学院高等学校)/TOP
3位:野口 啓代(TEAM au)/49+
4位:小池 はな(埼玉県山岳・スポーツクライミング協会)/48
5位:柿崎 未羽(東京都山岳連盟)/47+
6位:阿部 桃子(神奈川県山岳連盟)/47+
7位:伊藤 ふたば(TEAM au)/47+
8位:平野 夏海(国士舘高等学校)/46+
――――――
9位:田嶋 あいか(三重県山岳・スポーツクライミング連盟)/46+
10位:久米 乃ノ華(千葉県山岳・スポーツクライミング協会)/46
11位:抜井 美緒(奈良県山岳連盟)/45+
12位:森 奈央(三重県山岳・スポーツクライミング連盟)/45+
13位:野中 生萌(XFLAG)/44+
14位:中川 瑠(大阪府山岳連盟)/44+
15位:大田 理裟(山口県山岳・スポーツクライミング連盟)/44+
16位:小武 芽生(エスエスケイフーズ)/43
17位:栗田 湖有(新潟県山岳協会)/40+
18位:青栁 未愛(東京都立府中東高等学校)/38+
19位:高田 こころ(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)/38+
20位:廣重 幸紀(福井県山岳連盟)/34+
21位:菊地 咲希(日新火災)/33+
22位:美谷島 ももか(東京都山岳連盟)/33
23位:森脇 ほの佳(大阪府山岳連盟)/32+
24位:加島 智子(埼玉県山岳・スポーツクライミング協会)/30+
25位:佐藤 凜(秋田県山岳・スポーツクライミング連盟)/20+
26位:中村 真緒(青山学院大学)/20+

※上位8名が決勝進出
※左から氏名、所属先、成績

第33回リードジャパンカップ 大会特設サイト
競技順・成績速報サイト

CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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