表彰台に上がった(左から)金谷春佳、竹内亜衣、林かりん

“三刀流クライマー”竹内亜衣が初優勝【スピードジャパンカップ2024】

 スポーツクライミングのスピードジャパンカップ女子決勝が25日、佐賀県多久市の九州クライミングベースSAGAで行われ、東京五輪での3種目複合がなくなって以降は少なくなったボルダー、リード、そしてスピードの3種目に取り組む“三刀流”竹内亜衣が初優勝を飾った。

 2本の試技を行う予選には15人が出場。5、6月のパリ五輪予選シリーズに出場する林かりん、竹内亜衣、河上史佳、林奈津美の4人はタイム順で上位8人に入り決勝トーナメントへ駒を進めた。1位は林かりんで自身が持つ女子日本記録の7秒43に近づく7秒59を計測した。

予選を1位で通過した林かりん(手前)

 対人戦のトーナメント形式となる決勝は林かりん、竹内、河上、金谷春佳と昨年大会と同じ4人がベスト4に勝ち進んだ。林と金谷が顔を合わせた準決勝初戦は先行していた林が中盤でつまづいてしまう。その後追い上げ、金谷がゴール直前に失速し逆転の機会が訪れたが同時に林もスリップ。金谷がビッグファイナルに進んだ。もう1つの戦いは竹内が勝利した。

ビッグファイナルは金谷(手前)と竹内の一戦に

 優勝決定戦は竹内、金谷ともにノーミスで登り、7秒87の竹内が8秒60の金谷に勝利。直近のボルダー、リードの各ジャパンカップで9位に入るなどマルチに活躍する18歳がジャパンカップ初優勝に輝いた。3位決定戦は前回ビッグファイナルと同じ林と河上の組み合わせとなり、林が日本記録保持者の意地を見せて銅メダルを確実とした。

竹内が先にゴールパッドを叩いた

<決勝リザルト>

1位:竹内 亜衣(千葉市立千葉高等学校)/7秒87
2位:金谷 春佳(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)/8秒60
3位:林 かりん(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)/7秒68
4位:河上 史佳(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)/15秒19

※左から順位、氏名、所属先、成績
※成績は、1・2位はビッグファイナル(1位決定戦)、3・4位はスモールファイナル(3位決定戦)の記録

「スピードジャパンカップ2024」大会特設サイト
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CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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