緒方良行「日本で1位の称号はとても大きい」【ボルダージャパンカップ2024|決勝後の選手コメント】

 12日に行われたボルダージャパンカップ(以下BJC)男子決勝は、苦手とするスラブ(緩傾斜)課題を完登するなどした緒方良行が初優勝に輝いた。以下、ファイナリスト6人のコメント一覧。

関連記事:緒方良行がボルダー国内初制覇 苦手スラブで会心の登り【ボルダージャパンカップ2024】


緒方良行(優勝)
「優勝の決め手になったのが3課題目のスラブ。不得意にしていたので、登れたのは素直にうれしい。最初から最後までずっと悪いと感じていて、少しずつ修正して完登にたどり着いた感じ。(歓声が大きかったが?)テンションが上がり叫んでしまったのであまり聞こえていなかったかもしれない(笑)。でもすごく応援してくれているのは感じていた。僕の出身は佐賀の隣の福岡(久留米市)なので、家族や昔からお世話になっている方がたくさん来てくれてうれしかった。

 スラブの練習は去年はめちゃくちゃやっていて、この冬は『もう一回好きなクライミングを全部やろう』とそっちを優先してきた。スラブの練習が少なくなった分、悪いイメージがなくなっていたかもしれない。反復練習していた時は他の選手ほど上手にできないと感じて負のイメージがついていた。今回はそれがまったくなかったので、ある意味良かったと思う。

 (昨年のアジア大陸予選でパリ五輪行きを逃してしまったが切り替えはうまくいった?)うまくはいかなかった。思った以上にパリが自分の中で大きくて、すぐにロス五輪に向けて切り替えるのが難しかった。まずはここ1、2年のW杯や来年の世界選手権に目標を置いて、その内容次第で目標を伸ばしていきたい。ジャパンカップには特有のスタイルや雰囲気があって、そこに合わせると逆にW杯は空回りする時もあった。割り切ってW杯を頑張るみたいな時期はあったけど、やっぱり選手をやっていく以上、日本でまず1位という称号を得るのは大事だと思っていた。ここで優勝できたのは自分にとってとても大きいことだと思う」


楢崎智亜(2位)
「ハードなラウンドだった。最初の(完登しやすい)ウェルカムな課題を落としたのが反省で、登れていたら優勝できたので悔しい。思ったよりもゴールの距離が近くて出づらかった。(一撃したスラブ課題は)ああいうテクニカルなものを落ち着いて落とせる能力がすごく大事。そこはすごく良かった。でも1課題目のように簡単だけど自分のミスで登れないことがあるので、そこは直していきたい。(五輪に向けて)体の感じとしてはすごくいい感覚がある。あとは脳みその問題というか、修正だったりというところ。今やっていることをコツコツ積み上げていけばいい結果になるかなと思っている」


藤脇祐二(3位)
「1課題目を登れていい出だしだったけど、手応えのあった2、3課題目で登れずに引きずってしまい、切り替えていこうと思った4課題目は思ったより強度があってあまりトライできない状態だった。うまく登れず1課題目の成績で順位がついてしまい、結果は3位だがちょっと微妙な内容になってしまった。日本代表には選ばれたと思うので安心している。次の年もまたW杯に出られる年間10位以内に入ることを最低限の目標として頑張りたい」


楢崎明智(4位)
「1課題目で悪い流れのスタートをしてしまったが少し順位を上げられたので良かった。(完登した第3課題の)スラブのコーディネーション。走ったりするのはあまり得意ではないけど、そこを自分の得意なスタティックな動きで登り切ることができたので成長を感じた。この冬は兄(智亜)と一緒にフランスでコーディネーションだったり苦手なプッシュだったりトレンドの動きを練習してきたので、それが今回は生きたなと思う。今シーズンはボルダー1本に絞っていくつもり。去年の年間10位からランキングを上げるのと、W杯で初優勝すること。そこが目標です」


通谷律(5位)
「スラブ課題を登っていたら表彰台を狙えたので悔しいけど、最低限のことはできたかなと思う。結構お客さんが来ていてびっくりした。観客が多いと盛り上がるのでうれしい。(第4課題で笑顔も見えたが?)出し切る系の課題で、自分にできることはやれたかなという感じ。最近あまり調子が良くなかったけど、今回良い登りができて、正直どう調整すればいいのかがわからなくなった。(今シーズンの目標は?)W杯で1回でも表彰台に乗りたい」


安楽宙斗(6位)
「1課題目はいいスタートを決められたけど、まれにある歯が立たないような課題が3回出てきた。(難しすぎて)実はあまり疲れていない。準決勝、決勝で出てきたスラブ課題が苦手で、決勝2課題目の悪いホールドの中でのキャンパだったり、4課題目の凹角で中に入ったりする課題は力を要する内容だった。苦手がすべてだった感じ。

 (パリ五輪までに強化したいことは?)筋力をつけていくのは継続していくけど、もっと使えるようにならなきゃいけない。今までの登り方だと筋力があるのに使えないことがある。筋力をつけた上で、課題に対してしっかりアプローチできるようにするのが全ラウンドでの課題だったと思う。悔しい気持ちが多いので、やる気も上がったし、改善部分もたくさん見つかった。良いイメージで終えられたBJCの初決勝だった」

「ボルダージャパンカップ2024」大会特設サイト
大会公式掲示板(競技順・成績速報などはこちらから)

CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 小野正文 / 株式会社C.P.I.

※当サイト内の記事・テキスト・写真・画像等の無断転載・無断使用を禁じます。

back to top