「THE NORTH FACE」による「GLOBAL CLIMBING DAY」に参加した楢崎(中央)と伊藤

楢崎智亜「金メダルを獲りたい」 雪辱期すパリ五輪へ決意新たに

 今月に行われたIFSCクライミング世界選手権(スイス・ベルン)でボルダー&リードの3位に入り、日本男子1人目のパリ五輪代表に内定した楢崎智亜が19日、「THE NORTH FACE」によるイベントに参加。帰国後初となる公の場に姿を見せ、「ただただシンプルに、金メダルを獲りたい」と来夏への意気込みを語った。

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 楢崎は伊藤ふたばとともに東京・秋葉原にあるボルダリングジム「B-PUMP TOKYO」で行われた「GLOBAL CLIMBING DAY(グローバル・クライミング・デイ)」に登場。6年目を迎える同イベントは、クライミングのパワーとコミュニティを通じて繋がりを深める世界的なムーブメント「Walls Are Meant For Climbing」を一人でも多くの人に感じてもらうための1日で、世界各国のジムでも同様のコンセプトでイベントが開かれており、今回は初心者らを対象としたクライミングセッションとトークショーが展開された。

 楢崎はパリ五輪代表内定について「ホッとした気持ちが大きい」とコメント。2度目の大舞台までの残り1年でリードの力を上げていきたいとし、ベルンの会場で声援を送っていた妻の(野口)啓代さんには感謝の言葉も述べた。以下、イベント終了後の取材に応じた楢崎の主な一問一答。

――あらためてパリ五輪代表に内定した今の心境は。
「ホッとした気持ちが大きい。国別最大2枠しかない中で日本の場合はすぐに埋まってしまう可能性があった。ここで決められてよかった」

――競技後に「3位史上一番うれしい」というコメントがあった。
「ボルダリングが終わったあとはかなりキツい流れで、順位は1位だったが実際は僕が追っている形だった。逆転した気持ちもあったのでそこはうれしかった」

――パリ五輪まで残り1年。リードをもう少し上げていきたいという話があったが具体的にはどういったことをしていく?
「今までやってきたトレーニングを特別変えるわけではないが、落ちそうになってからの自分の対応の仕方というか、最後は重心を上げてパワーで押し切っていくというよりも、キツくなったら技術に逃げられるような形にしたい。体力ももっと磨かなきゃいけない」

――東京五輪はスピードも含めた3種目だった。(パリ五輪での新フォーマット)ボルダー&リードであらためて感じている難しさは?
「東京五輪の時は3種目まんべんなくできる選手が少なかったので、そこが自分に有利に働いていた。2種目になり、ルール的にリードでポイントを取らなきゃいけないような戦いになると思う。そこが難しい」

――東京五輪で金メダルを逃したその悔しさをパリ五輪にどうやってぶつける?
「ただただシンプルに、金メダルを取りたい気持ちがある。そこに向かって日々トレーニングを送っている」

――五輪でリベンジする挑戦権を得られたという意味でのホッとした気持ちもあった?
「チケットがないとその挑戦すらできないので、スタートラインに立てた気持ちでホッとしている」

――世界選手権のボルダー&リード決勝のボルダー課題では全課題完登で1位通過となったものの全体的に完登数が多く、他選手と大きな差が開かなかった。難易度的にはどう感じた?
「あからさまに低かった。特にスラブの第2課題とコーディネーションの第4課題。スラブとコーディネーションでリードが得意な選手とボルダリングが得意な選手で差が出やすいが、そこが簡単だったので点差が開かなかった」

――自身にとって五輪とはどういう舞台?
「世界選手権は優勝したがまだ五輪は取れていない。本当に欲しいタイトルの1つ。4年に1回ということはただ強いだけじゃなく、タイミングだったり多少の運だったりも必要だと思う。本当に難しい目標」

――妻である(野口)啓代さんの存在は?
「自分を客観的に見るのが得意なタイプではないので、クライミングをわかっていていろんな選手を見ている啓代からアドバイスをくれるのはすごくありがたい」

――一緒にスイスに行ってくれたことはかなり大きかった?
「一緒にトレーニングをしたり、メニューも考えてくれたり。その前で成績を出したいという気持ちもあった」

――内定後に2人で話したことは?
「ここまで一緒に頑張ってくれてありがとうと。でも『今回は本当にラッキーだったよ』『このルールで勝つにはもうちょっとリードで上げていかないと』とも言われた。啓代は厳しくて、褒めてもらうことはあまりないけど(笑)、だからこそ逆に頑張らなきゃなと思う」

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