NORQAIN(ノルケイン)の新商品発表会に出席した楢崎智亜(左)。中央はベン・カッファーCEO

楢崎智亜がNORQAIN新商品発表会に出席 8月世界選手権へ「みっちり登り込みたい」

 楢崎智亜が23日、都内で開かれたスイスの腕時計ブランド「NORQAIN(ノルケイン)」の新商品発表会「NORQAIN PEAKS」にブランドアンバサダーとして出席。「一番強いクライマーになるには、自分を毎日超えていくことが一番の近道」などと語ったほか、個別取材にも応じて終了したばかりのW杯ボルダーシーズンや世界選手権に向けた意気込みを話した。

 NORQAINはスイス機械式時計の文化継承とスイス時計産業の長期的な発展をミッションに掲げて2018年に創業。現在25カ国、200以上の正規販売店で商品を展開するなど急成長を遂げている。楢崎は前日の22日に迎えた27歳の誕生日と、5月に妻・野口啓代が第一子を出産したことを祝福されながら登場。以前からSNSでフォローするなど楢崎の動向を注目していたというベン・カッファーCEOは「非常に素晴らしい精神と情熱に従っている。メンタル的にも身体的にも大変なスポーツで一生懸命努力している彼を尊敬しています」と称賛した。

 「挑戦」をテーマにしたトークセッションで「今までで一番強いクライマーになることが目標。それに向かっていろいろなチャレンジをしていく中で自分自身すごく成長できたし、いろんな人に出会えて、元気や頑張れる気持ちをもらえた。それがすごく楽しい」と話した楢崎。最後は「一番強いクライマーになるには、自分を毎日超えていくことが一番の近道だと思っています。8月にスイスで行われる世界選手権で優勝して、パリ五輪での金メダルを目指したい」と抱負を述べた。

 イベント終了後、インタビューに応じた楢崎に話を聞いた。

――今回は自身がブランドアンバサダーを務めるスイスの腕時計ブランド「NORQAIN」のイベントでした。
「『最強のクライマーになる』というのが僕にとって一番の挑戦で、これはNORQAINさんの常に挑戦を続けてより良い状態を目指していく考えと重なる部分がある。一緒に頑張っていきたいです」

――今月14~16日(現地時間)に行われたインスブルック大会で全6戦のW杯ボルダーシーズンが終了しました。全体を振り返ると?
「今年はうまくいかなかったというのが一番の印象で、前半の3戦は初戦のミスをその後の2戦でうまく持ち直して2位、1位となれたんですけど、その後のヨーロッパ3連戦でどれもうまくいかなかった。今まで得意だった上半身のコーディネーションやパワフルな課題をなかなか登り切ることができませんでした」

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――その原因は?
「登り込みの期間をうまく取れなかったことだと思っています。今年はボルダージャパンカップ、リードジャパンカップ、ボルダー&リードジャパンカップと(2月からW杯開幕直前の4月まで)重要な大会がずっと続いたじゃないですか。いつもはその期間に登り込んでいたので、なのでここからの1カ月はしっかり登り込んでいこうと思っています」

――16歳でW杯初参戦の安楽宙斗選手が年間優勝を果たしました。
「結構仲良くしていて、一緒にご飯を食べに行ったりもしています。宙斗はすごいですよ。本番に強いタイプで、まだまだできる課題とできない課題がはっきりしているタイプではあるんですけど、コンペの中で日によって出来栄えの差が少ないというか。そこが宙斗の強みだと思いますし、若くてこれからどんどん成長してくれるはずなので、楽しみというか楽しいですね。ライバルという存在が出てきたということで」

――W杯のリードシーズンがボルダー最終戦の翌日から始まりました。
「順位的には良くなかったんですけど(準決勝進出で15位)、感触としてはかなり良かったです。去年冬のアジア選手権あたりが一番リードの仕上がりが良かったと感じていて、その感覚に持っていけていれば、準決勝1位の高度までは行けたのかなと思っています」

――海外勢の仕上がり具合はどう感じましたか?
「特にメジ(フランスのメジディ・シャールック)がすごいですね。フィジカルが上がっている印象はあまりないんですけど、技術的な要素や、大会でのトライの質が高いなと感じました」

――パリ五輪の予選を兼ねた世界選手権が8月に行われます。同選手権の日本代表入りをほぼ確実とした中で、それまでに予定されているW杯リード第4戦まではスキップするそうですね。
「(世界選手権の出場は)もう大丈夫だろうというのもありますし、あとはみっちり登り込まないと調子が上がってこないかなと。ここからリード(の調子を)を上げていくのは割といけるかなと思っていて、どちらかというとボルダリングで、元々できていたものを自然にできるようにしつつ、苦手なものもできるようにしなきゃいけない。まずはボルダリングの感覚を戻してから、リードの登り込みです」

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――世界選手権に向けた意気込みを教えてください。
「目指しているものは世界選手権で優勝してパリへの切符を手に入れることで変わらないです。今シーズン、ボルダリングとリードのW杯に出てみて、表彰台の3人が予想できないくらい男子は本当に混戦だと感じています。特に今回のコンバインドのルールは順位が課題に大きく左右されるので、どちらの種目もそれなりにいい状態じゃないと難しいかなと思っています」

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取材・文 編集部

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