男子表彰台に上がった(左から)安楽、楢崎、ロバーツ

楢崎智亜が金、安楽宙斗が銀! 10歳差のワンツーフィニッシュ【ボルダーW杯2023 第3戦ソルトレイクシティ大会】

 クライミングW杯のボルダー第3戦男子決勝が米国・ソルトレイクシティで21日(日本時間22日)に行われ、26歳の楢崎智亜が1位、16歳の安楽宙斗が2位で10歳差の日本勢2人がワンツーフィニッシュを遂げた。19歳の佐野大輝も初めて決勝に進み5位入賞を果たした。

 19日(同20日)の予選ではグループBを首位通過した楢崎を筆頭に日本勢5人が準決勝に進出。さらに21日(同22日)の準決勝では安楽が2位に2完登差をつける全4完登で1位、楢崎が2位、佐野が5位に入りファイナリスト6人に名を連ねた。

 決勝は今シーズンからW杯に出場し3戦目にして初の準決勝、そして決勝にたどり着いた佐野がスラブの第1課題を攻略。今ラウンド初完登をマークする。楢崎、安楽も続いてアテンプト数の差で楢崎、佐野、安楽の順に日本勢が3位まで並んだ。

第1課題を完登した佐野

 ダイナミック系の第2課題はショーン・ベイリー(米国)を除く5人が完登したことで日本勢は4位以下に1完登差をつける。安楽は佐野を抜いて2位に浮上した。第3課題は決勝2つ目のスラブとなり、ノーハンドで右へと重心移動するパートに苦しんだハネス・ハン・デュイセンと佐野が失敗するも後続4人はトップホールドに到達。上位3人の順位は変わらず最終課題へと突入した。

 ダイナミック系の最終第4課題は佐野が何度もトライするが力尽きてトーンダウン。その後イギリスのトビー・ロバーツが一撃して暫定首位に立つも、少ないアテンプト数で完登すれば優勝する楢崎が1トライ目に軽々とトップホールドまで進み、全4完登として今シーズン初優勝を決めた。

最終課題を一撃で優勝した楢崎。約1年ぶり6度目のW杯優勝となった

 最後に登る安楽は3位以上が確実、完登すれば2位という状況で2度落下するも落ち着いて立て直し、3トライ目に4つ目の完登を記録。W杯出場3戦目で銀メダルを獲得し初の表彰台に上がった。メダルこそ逃したが2完登4ゾーンの佐野も5位入賞と健闘。長年活躍してきた楢崎に加え、新星2人が米国の地で躍動した。

16歳にして銀メダルに輝いた安楽。今後の活躍がますます楽しみになった

 全6戦が組まれている今シーズンのボルダーW杯はこれで折り返し。残り3戦は6月に欧州で毎週行われる予定で、第4戦はチェコ・プラハで現地時間6月2~4日に開催される。

<決勝リザルト>

1位:楢崎 智亜(JPN)/4t4z 6 5
2位:安楽 宙斗(JPN)/4t4z 12 6
3位:トビー・ロバーツ(GBR)/3t4z 8 10
4位:ショーン・ベイリー(USA)/3t3z 8 7
5位:佐野 大輝(JPN)/2t4z 6 11
6位:ハネス・ハン・デュイセン(BEL)/2t3z 3 4
――――――
13位:通谷 律(JPN)※準決勝進出
16位:緒方 良行(JPN)※準決勝進出
25位:楢崎 明智(JPN)
27位:百合草 碧皇(JPN)

※左から順位、氏名、所属国、成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

CREDITS

編集部 / 写真 8611 Inc.

※当サイト内の記事・テキスト・写真・画像等の無断転載・無断使用を禁じます。

back to top