ジュニア男子で優勝した藤野柊斗(中央)

藤野柊斗が大会史上初の日本勢スピード金!【クライミング世界ユース選手権2022】

 米国・ダラスで開催中のクライミング世界ユース選手権で現地時間26、27日、スピードの各カテゴリー決勝が行われ、ジュニア男子に出場した藤野柊斗が日本勢では大会史上初となる同種目金メダルを獲得。さらにユースB男子で上柿銀大が2位、ユースA女子で竹内亜衣が3位となり表彰台に上がった。

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 最年長カテゴリーに出場した藤野が日本勢初の快挙を成し遂げた。予選は12位とまずまずの成績で、本明優哉、阿部央彦とともに上位16人による決勝トーナメントに進むと、初戦は5秒台をマークして勝利。2戦目は相手のフライングに助けられ、ベスト4の一戦では再び5秒台を記録してビッグファイナルに駒を進めた。金メダルを懸けたレースでも5.85秒と5秒台を続け、ウクライナ人選手の5.94秒を上回った。ユースレベルの国際大会では2018年のアジアユースで抜井亮瑛が優勝(ユースB男子)していたが、日本人が世界ユースで頂点に立ったのはこれが初めて。本明は14位、阿部は15位だった。

 ユースB男子でも日本勢が躍進。同カテゴリーの日本記録保持者である田渕幹規が首位、上柿が3位で予選を通過すると、田渕はベスト4入りを逃したものの上柿は最終レースにたどり着いて2位フィニッシュ。初出場初表彰台を遂げた。さらにユースA女子ではボルダリングで4位に入っていた竹内が決勝トーナメントを進むにつれてタイムを伸ばし、3位決定戦に勝利して銅メダルを手中に収めた。また、ユースB女子で7位に入った関川愛音が8.83秒で同カテゴリー日本記録を上回った。

 今大会には過去最多となる16人の日本人選手がスピードに出場し、15人が予選を突破。今後のシニア大会に向けて、多くの日本人選手が収穫を得たに違いない。

<スピード 日本勢結果>

▼ジュニア男子
1位:藤野 柊斗(千葉商科大学付属高等学校)※決勝T進出
14位:本明 優哉(岩手県山岳・スポーツクライミング協会)※決勝T進出
15位:阿部 央彦(松山聖陵高等学校)※決勝T進出

▼ジュニア女子
11位:鈴木 可菜美(千葉商科大学付属高等学校)※決勝T進出
12位:相原 麻菜美(愛媛県山岳・スポーツクライミング連盟)※決勝T進出

▼ユースA男子
9位:谷井 和季(橿原学院高等学校)※決勝T進出
12位:三田 歩夢(船橋市立船橋高等学校)※決勝T進出
18位:真鍋 竜(愛媛県立西条高等学校)

▼ユースA女子
3位:竹内 亜衣(千葉市立千葉高等学校)※決勝T進出
14位:河上 史佳(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)※決勝T進出
※林 かりん(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)は欠場

▼ユースB男子
2位:上柿 銀大(岩手県山岳・スポーツクライミング協会)※決勝T進出
5位:田渕 幹規(奈良県山岳連盟)※決勝T進出
13位:三宅 祐希(岡山県山岳・スポーツクライミング連盟)※決勝T進出

▼ユースB女子
7位:関川 愛音(八戸市立湊中学校)※決勝T進出
11位:小屋松 恋(神奈川県山岳連盟)※決勝T進出
16位:藤村 侃奈(奈良県立青翔中学校)※決勝T進出

CREDITS

編集部 / 写真 Slobodan Miskovic / IFSC

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