森秋彩「最後は力を振り絞ることができた」【リードジャパンカップ2022】女子決勝後の選手コメント

 13日に行われた第35回リードジャパンカップ女子決勝は、大トリを務めた森秋彩が圧巻のパフォーマンスで同ラウンド唯一となる完登を決め、大会3連覇を果たした。以下、決勝を戦った選手たちのコメント一覧。

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森秋彩(優勝)
「大会前からすごく緊張していてプレッシャーも感じていたが何とか目標の3連覇を果たすことができて安心している。決勝ルートはランジやトリッキーなムーブがあると思っていたが、案外ベーシックな感じで自分の得意な課題だった。準決勝ではゴールムーブで落ちて悔しかったので絶対に止めたいと思い、最後は力を振り絞ることができた。(今大会のテーマに『攻めの登り』を掲げていたが?)いつもは手堅く登る感じだったが今大会では攻めた登りができた。リスクがあって思い切りいかないといけない部分も躊躇せずにできたので、そこは少し苦手を克服できたと思う。

 (4月から大学に進学するが今後の大会出場予定は?)コロナ禍でリモート授業になるか通学になるかがまだわからず、それによって忙しさも変わると思うが、クライミングだけじゃなく勉学も頑張りたいと思っているのでまずは大学に集中したい。大学にあまり問題がない程度にW杯に出場して、成績を残してどちらも充実した大学生活にしたい。もちろんパリ五輪は目指しているし、大きな夢ではあるが、自分の中で『一生クライミングを楽しんでいくこと』を目標にしている。その一つの通過点としてパリ五輪がある」


小武芽生(2位)
「まだ足りないところはたくさんあるが、出し切れて落ちたという面では達成感がある。(予選から調子が良さそうだったが?)去年から関西に引っ越して、良い練習のできるリードのジムで1年間ずっとリードメインのトレーニングをしてきた。フラッシング形式の予選はわかっている動きを確実に登ること、オンサイト形式の準決勝以降はムーブがわからない中でその場の対応能力で登ること。環境を変えたことで両方の面が鍛えられている。1つのジムで登ることで以前と今の自分を比較できるので、確実に強くなっていることを実感できる。なのでメンタル的にも今回はいけるなと思っていた。

 (リードに専念した理由は?)ボルダリングは年々いろいろなテイストが出てきている。五輪は複合でボルダリングとリードの両方あるが、自分があとどれくらいできるんだろうと考えた時に、両方中途半端になるよりは好きで得意なほうを伸ばそうと思った。(最後に表彰台に立ったのは2018年のアジア選手権以来となる)2018年はシーズンを通して調子が良くて何をしてもうまくいっていたが、翌年は何をしてもうまくいかなかった。いろいろ悩んだが『まぁ、こういうこともあるよな』という考えで、それはそれで良いトレーニング期間として捉えていた。今シーズンは海外の大会や岩場に行って、根本的に強くもなりたいので練習もたくさんしたい。いろんなクライミングがしたいので、今年もいっぱい登っていきたい」


谷井菜月(3位)
「けっこう疲れてきていて、一度無理だと思いレストをして気合を入れ直し『よし行くぞ』と思ったところで落ちてしまった。限界に近かったが止められない一手ではなかったのですごく悔しい。でも、LJCで初めての表彰台はうれしかった。今大会はとても緊張感のある課題が多くランジもあったので、また練習を積んで頑張っていこうと思う。今後はボルダー力も上げられるようにボルダリングも練習して、リードW杯の表彰台に乗りたい」


伊藤ふたば(6位)
「準決勝の疲れが残っていて、嫌なセクションを抜けることはできたが、最後はもっと頑張りたかった。準決勝では出し切ることができたので持久力をつける練習の成果は昨日に続いて出せたと思う。でも上位選手と比べるとまだまだ持久力は足りない。疲れてきた時にレストポイントを見つける部分も養っていきたい。そのためにオンサイトトライやリードでもいろんな動きができるように引き続きリードの練習時間を増やしていきたい。

 (今年の目標は?)去年はあと少しというところでダメなことが多かった。ボルダリングはチャンスがあれば優勝できるんじゃないかと思っているので、優勝と表彰台を目指していきたい。リードはW杯で決勝に残ったことがない。まずはそこに残るところから頑張りたい」

CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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