まさかの敗退を喫した楢崎智亜

楢崎智亜「残念でしかない」【リードジャパンカップ2022】予選後の選手コメント

 12日に幕を開けた第35回リードジャパンカップ。予選終了後、楢崎智亜、藤井快、森秋彩、伊藤ふたば、野中生萌が報道陣の囲み取材に応じた。藤井らは上位で予選を通過し一定の手ごたえを感じていた様子だったが、ミスが続き最下位で敗退した楢崎智亜は「残念でしかない」と落胆した。以下、選手たちのコメント一覧。

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▼楢崎智亜(男子51位:予選敗退)
「1本目をミスしてしまい、得意なタイプだった2本目での完登を見据えてトライし始めてすぐのところ(でのクリップのミス)だったので、本当に残念でしかない。1本目のルートは『下部から警戒したほうがいい』とみんなから言われていたが自分の感覚的にはそこまで悪く感じなかったので良いテンポの流れで行こうとしてミスしてしまった。2本目のミスはクリップをかける動作はしたが、かけてすぐ(上部にあるイックドローにロープを)上げるのが早かったのか、ロープがかかり切る前に抜けてしまった。自分ではかけていたつもりだったのでびっくりした気持ちのほうが大きかった。

 (1本目のミスがメンタルに影響した?)それはまったくない。逆に2本目を集中しようと切り替えられた。(リードのW杯出場が微妙になったが今後のトレーニングは?)ボルダリングW杯には出られるので、そこに向けてボルダリングメインでやっていく形になると思う。リードはボルダリングのようにW杯の年間優勝争いなどギリギリの戦いをあまり経験していないので、そこを今年は経験して次の五輪に生かそうと考えていた。そこは残念な部分で、もう一度トレーニングをどう考えていくのか(周りと)相談したい」

▼藤井快(男子4位:準決勝進出)
「登り自体はそこまで悪くなかったと思うがもう少し高度を伸ばして完登したかった。体力的に限界だったかと言われるともう少し頑張れたというのが正直なところ。(体の連動性を高めるオフのトレーニングの成果は感じられたか?)一つひとつのムーブに対して自分が感じる強度に関してはそこまでストレスなく登れたのでそこは良かったが、まだ発揮し切れていないとも感じたので、明日はそこの成長をさらに感じられる登りをしたい。大きな山場になる準決勝をまずは通過して、優勝したい」

▼森秋彩(女子1位:準決勝進出)
「目標の2完登を果たせず、通過できた安心感よりも悔しさのほうが大きい。明日は準決勝と決勝で完登して、練習の成果を存分に発揮したい。(完登できなかった2本目は)最上部でトウフックがなかなか決まらず腕が疲れて落ちてしまった。明日は同じところにとどまらずに腕の余力をしっかり残していきたい。(今大会で掲げているテーマは?)攻めの登り。あまり硬くならずにどんどん上がっていって、ダイナミックなムーブが出てきてもモゴモゴせずにリスクを怖がらずガンガン進んでいきたい」

▼伊藤ふたば(女子3位:凖決勝進出)
「2本とも下部から落ちるような緊張感のあるルートだったので、そこを切り抜けて上位で準決勝に進出できたのは良かった。(2本目は上部でも粘れているなど動きは良さそうだったが?)2本目は良い登りができたし、スリップして落ちた1本目もまだ余力はあった。このオフの期間に(オーストリアの)インスブルックの長いリード壁で基礎トレーニングができたので、その成果がすごく出ている。リードはW杯の代表権を持っていないので必ず取りたいし、最近は表彰台や決勝を逃してしまっているので今回は表彰台に戻りたい」

▼野中生萌(女子5位:準決勝進出)
「思ったよりも1本目に良い登りができたが完全に回復し切れず、2本目は少し疲れが残ったままのトライになってしまった。リードにはまだ順応できていないなと感じながらも、5位通過ということで全体的には良かったと思う。(このオフのハードなトレーニングの成果は感じられた?)リードは週に1回で、メインはボルダーと筋トレのトレーニングというスタイルを五輪前から変えずにやっている中で悪くない成績で準決勝に進むことができた。少なからずトレーニングの効果は出ていると思うし、登りづらさを感じるようなルートでもパワーを吸われずボルダー力で突破できた。明日は悔いのない登りをしたい」

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