前回優勝の森秋彩(左)と吉田智音。男女とも10代が頂点に立った

明日からリードジャパンカップが開催 若手の勢いは続くか

 スポーツクライミングの「第35回リードジャパンカップ」(以下LJC)が2月12、13日に千葉県印西市の松山下公園総合体育館で行われる。

 リード種目の日本一を決めるLJC。例年通りに今大会も日本代表選考を兼ねていて、激しい代表権争いが予想される。特に昨年は10代選手の活躍が目覚ましく、世界ユース選手権では男子ユースAで上村悠樹、男子ユースBで安楽宙斗、女子ジュニアで久米乃ノ華がそれぞれ頂点に立ち、日本代表選手など限られた選手のみが出場した「Top of the Top」でもリードを制したのは村下善乙と谷井菜月の高校生2人だった。

 前回優勝者も16歳の吉田智音と17歳の森秋彩(年齢はいずれも当時)。2人は先週末に開催された第17回ボルダリングジャパンカップ(以下BJC)で7位、4位と悪くない成績を収めた。得意種目リードでさらなる高順位獲得に期待が高まる。中堅・ベテラン勢にも実力者が揃う中、昨年のクラーニ大会でW杯初優勝、年間3位へと躍進した29歳の樋口純裕は先輩の意地を示したいところだろう。

 リードのW杯日本代表資格は、先週末のBJCと今大会の順位をかけ算して決める「第4期JMSCAパリ五輪強化選手」のSランク男女各2人と、今年1月1日時点での世界ランキング10位以内に入った「IFSC(国際スポーツクライミング連盟)枠保有選手」の男子1人、女子2人を除いた上位8人ずつに与えられる。IFSC枠を保有するのは男子が樋口、女子が谷井、阿部桃子で、この3人はすでに今季W杯の出場権を手にしている状況だ。

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 大会のさらなる見どころが、前述の通り今大会の結果を受けて「第4期JMSCAパリ五輪強化選手」のSランクが決定すること。両大会の順位をかけ算し、その値の少ない男女2人ずつが2024年パリ五輪に向けた最優先の強化対象となり、自動的にアジア競技大会(9月・中国)の2種目複合の日本代表に内定する。もう一つの代表権争いにも注目したい。

 BJCと同様に有観客が予定されており、12日の予選は入場無料、13日の準決勝・決勝は前売り券が発売中(11日19時現在)。ただし入場には来場72時間以内のPCR検査陰性記録証明(抗原定性検査の陰性記録は不可)および本人確認証の2つが必要となる。ライブ配信は大会主催者のJMSCA(日本山岳・スポーツクライミング協会)によるYoutube公式チャンネル(全ラウンド)とAbemaTV(決勝)で予定されている。

第35回リードジャパンカップ

会場

松山下公園総合体育館
(千葉県印西市浦部275)

スケジュール

2月12日(土)
11:00 ~ 14:15/女子予選
11:00 ~ 15:45/男子予選

2月13日(日)
10:30 ~ 12:50 13:20/男女準決勝
15:35 ~ 16:23 16:05 ~ 16:53/男子決勝
16:35 ~ 17:23 17:05 ~ 17:53/女子決勝

※12日付けで13日のスケジュールが変更されました
※スケジュールは予告なく変更される場合があります。予めご了承ください

放映予定

JMSCA YouTube 公式チャンネル(ライブ配信)
2月12日(土)男女予選
2月13日(日)男女準決勝・男女決勝
AbemaTV(ライブ配信)
2月13日(日)男女決勝
スカイA
2月14日(月)18:30 ~ 22:30 男女決勝
BS朝日
3月16日(水)23:00 ~ 23:54

「第35回リードジャパンカップ」大会特設サイト
大会公式掲示板(競技順・成績速報などはこちらから)

CREDITS

編集部 / 写真 窪田亮

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