(左から)2位・藤井快、優勝・村下善乙、3位・緒方良行

17歳・村下善乙が初優勝【Top of the Top 2021】<男子リード決勝>

 今シーズンのスポーツクライミング日本代表らトップ選手のみが出場する「Top of the Top 2021」(葛飾区東金町運動場スポーツクライミングセンター=東京都)の男子リード決勝が22日午後に行われ、17歳の村下善乙(ぜんと)が完登に要したクライミングタイムで藤井快を上回り、JMSCA(日本山岳・スポーツクライミング協会)主催大会で初優勝を果たした。

関連記事:完登ラッシュで10人が決勝へ【Top of the Top 2021】<男子リード準決勝>

 準決勝で7人が完登し、10人が進出した男子決勝は、4番手の緒方良行がゴールタッチとなる高度41+で首位に立ち前半を折り返す。すると、次第に雨足が強まる中、7番手の村下が最後まで余力があることを感じさせるトライで一気にTOPホールドまで到達。予選からの連続完登を決めた。

決勝で完登してみせた村下。今年W杯デビューした17歳の有望株だ

 次に登る藤井もパワフルなクライミングで最後まで登り切ったが、予選で互いに完登していた村下との優劣は完登に要した時間の差で決まることとなり、村下の4分23秒に対し藤井は4分51秒。30秒近くの差で村下が首位を維持した。その後に完登者は現れず、村下、藤井、緒方が表彰台に立った。

 リードを得意とする村下は、今年のW杯ヴィラール大会でW杯初出場初決勝をマークした期待の高校3年生。今年は3月のリードジャパンカップで当時16歳の吉田智音が優勝しており、また期待の若手が大舞台で結果を残した。

村下に続いて完登した藤井。優勝こそ逃したが、状態の良さを感じさせる登りを披露した

<リザルト>

1位:村下 善乙(千葉県立柏南高等学校)/TOP(4分23秒)
2位:藤井 快(TEAM au)/TOP(4分51秒)
3位:緒方 良行(ホリプロ)/40+
4位:吉田 智音(奈良県立青翔高等学校)/39
5位:百合草 碧皇(早稲田大学)/37.5+
6位:楢崎 明智(TEAM au)/37+
7位:天笠 颯太(日本大学)/30+
8位:樋口 純裕(佐賀県山岳・スポーツクライミング連盟)/28+
9位:杉本 怜(オリエンタルバイオ)/28+
10位:井上 祐二(無所属)/26

※左から氏名、所属先、成績(高度)
※同高度の場合は前ラウンドの成績を適用するカウントバックで順位を決定(表彰台に係る場合で前ラウンドも同順位の時はクライミングタイムの短い選手が上位)

「Top of the Top 2021」大会特設サイト
大会公式掲示板(競技順・成績速報などはこちらから)

CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

※当サイト内の記事・テキスト・写真・画像等の無断転載・無断使用を禁じます。

back to top