(左から)2位の安楽宙斗、優勝の楢崎智亜、3位のハネス・ハン・デュイセン

楢崎智1位、安楽2位 五輪代表が開幕戦でワンツーフィニッシュ【ボルダーW杯2024 第1戦柯橋大会】

 中国・柯橋で10日、クライミングW杯のボルダー第1戦男子決勝が行われ、楢崎智亜が1位、安楽宙斗が2位に入り、パリ五輪代表に内定している日本勢2人がW杯開幕戦でワンツーフィニッシュを遂げた。

 8日の予選は悪天候の影響により競技途中でキャンセルされたため、準決勝は予選形式で、決勝は準決勝形式で実施された。準決勝は予選にエントリーしていた選手たちが戦い、全5課題を完登した安楽がグループAの首位に立つなど日本勢6人が決勝に駒を進めた。

 競技者20人、ベルトコンベア方式、4課題、各課題5分の制限時間と準決勝同様のフォーマットで進行した決勝は、第1課題は14人が登り切ったものの第2課題以降はがくんと完登率が下がり、メダルを手にするには第1課題を攻略した上でいかに2完登目をマークするかが試される展開となった。

最終課題を登る楢崎

 1完登の選手が暫定首位の状況で登場した18番手の楢崎は、スイングからのコーディネーションムーブなどが含まれた第1課題を軽快に一撃する。しかし2連続で完登を逃し、迎えた最終課題、スラブで繊細な動きが求められる内容に対して見事なバランス感覚を披露し最後まで壁にとどまり続け、2完登で首位に立っていたハネス・ハン・デュイセン(ベルギー)をアテンプト数でかわすことに成功。あとがない状況から一気に優勝へと近づいた。

 一方の安楽は第3課題でゴール下のスローパーをうまく保持しトップホールドもコントロール。この課題2人目の完登者となり2完登目を記録する。だが最終課題はなかなかムーブがハマらずに苦戦。楢崎の7度目のボルダーW杯優勝が決まった。各課題でゾーン以上を獲得した安楽は2位につけ、楢崎とともに五輪内定者の実力を示した。W杯での2人のワンツーフィニッシュは昨年5月のソルトレイクシティ大会以来2度目となった。

<決勝リザルト>

1位:楢崎 智亜(JPN)/2T4z 2 4
2位:安楽 宙斗(JPN)/2T4z 4 8
3位:ハネス・ハン・デュイセン(BEL)/2T3z 4 4
――――――
6位:楢崎 明智(JPN)/2T2z 3 3 ※決勝進出
16位:通谷 律(JPN)/0T3z 0 7 ※決勝進出
17位:藤脇 祐二(JPN)/0T3z 0 13 ※決勝進出
18位:吉田 智音(JPN)/0T2z 0 4 ※決勝進出
21位:緒方 良行(JPN)
29位:天笠 颯太(JPN)
33位:山田 航大(JPN)

※左から順位、氏名、所属国、成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

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編集部 / 写真 © Kazushige Nakajima / IFSC

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