ベスト4進出を果たし、喜ぶ安川

安川潤が自己最高4位 わずか0秒001差でメダルには届かず【スピードW杯2023 第5戦シャモニー大会】

 クライミングW杯のスピード第5戦男女決勝がフランス・シャモニーで8日(日本時間9日)に行われ、19歳の安川潤が自己最高4位でフィニッシュした。

 7日(同8日)の予選では安川が5秒24をマーク。決勝トーナメント進出ライン上の16位に滑り込んで日本勢唯一の予選通過を果たす。前回第4戦で3位に入り日本男子初のメダルを獲得した大政涼は26位で敗退した。女子は竹内亜衣の23位が日本勢最高だった。

 安川は男子決勝トーナメントの第1レースで4秒90の世界記録を持つベドリック・レオナルド(インドネシア)と対戦。スピード界最速を相手に笑顔で臨んだ安川は、ベドリックがスタートの合図より0秒04速く地面から足を離したために不戦勝で次のレースへと駒を進めた。

安川は笑顔で決勝トーナメントの各レースに臨んだ

 ルドヴィコ・フォッサリ(イタリア)との対戦では序盤にスリップした相手の6秒52に対して安川が5秒35で勝利。ベスト4に進出するも、今度は安川がスリップしてしまい3位決定戦へと回った。銅メダルをかけた一戦で対峙したのはラハジャティ・ナルサムサ(インドネシア)。安川は相手が序盤でつまづいた隙にリードすることに成功。しかし第2戦ジャカルタ大会で優勝した実力者はそこから怒涛の追い上げを見せると、ほぼ同時にゴールパッドが叩かれ、僅差でラハジャティが勝利。タイムは5秒323と5秒324のわずか0秒001差で、安川は惜しくも銅メダルを逃す結果に。それでもW杯での自己最高順位を4位に更新した。

わずか0秒001差で敗れ、日本勢の2大会連続メダル獲得はならなかった

 優勝は男女ともインドネシア勢。男子はラーマッド・アディ・ムリョーノが5秒01で、女子はラジア・サルサビラが6秒97で制し、いずれもW杯初優勝を飾った。次回は最終第6戦。2カ月以上空けた9月22、23日に中国・呉江で行われる。

男子表彰台=(左から)リシャト・ハイブリン、ラーマッド・アディ・ムリョーノ、ラハジャティ・ナルサムサ

女子表彰台=(左から)ヴィクトワール・アンドリエ、ラジア・サルサビラ、ヌラル・イカマ

<リザルト>

[男子]
1位:ラーマッド・アディ・ムリョーノ(INA)/5秒01
2位:リシャト・ハイブリン(KAZ)/5秒05
3位:ラハジャティ・ナルサムサ(INA)/5秒323
4位:安川潤(JPN)/5秒324
――――――
26位:大政 涼(JPN)/5秒45
35位:田渕 幹規(JPN)/5秒72
40位:竹中 翔(JPN)/5秒84
58位:藤野 柊斗(JPN)/6秒49

[女子]
1位:ラジア・サルサビラ(INA)/6秒97
2位:ヴィクトワール・アンドリエ(FRA)/9秒59
3位:ヌラル・イカマ(INA)/7秒16
4位:ジャン・シャオチン(CHN)/7秒17
――――――
23位:竹内 亜衣(JPN)/7秒78
26位:河上 史佳(JPN)/8秒00
34位:林 奈津美(JPN)/8秒54
37位:林 かりん(JPN)/8秒89

※左から順位、氏名、所属国、記録
※記録は、1・2位はビッグファイナル(優勝決定戦)、3・4位はスモールファイナル(3位決定戦)でのタイム

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編集部 / 写真 © Jan Virt/IFSC

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