優勝インタビューに答える安楽

新世代・安楽が独走でシニア初優勝! 16歳誕生日を自ら“前祝い”【コンバインドジャパンカップ2022】

 13日午前、スポーツクライミングの第5回コンバインドジャパンカップ男子決勝が愛媛県西条市の石鎚クライミングパークSAIJOで行われ、15歳最後の日を迎えた安楽宙斗(そらと)がシニア初優勝を飾った。

 決勝には昨日の予選を通過した安楽、井上祐二、百合草碧皇、川又玲瑛、天笠颯太、土肥圭太、山口賢人、楢崎明智の8人が進出。降雨の中でスタートしたボルダリングは第2課題、3番手の土肥が序盤のコーディネーションムーブを巧みにこなすと、薄いカチを捉えた後にうまく脚を上げてゴール取りの体勢をつくり、唯一の完登を果たす。さらに第4課題ではランジからのコンプレッションとスローパーを止めてただ1人第2ゾーンに到達。69.5ポイントで首位に立った。2位は予選1位の安楽で、土肥と同じ2完登をマークしておよそ6ポイント差で追いかける形となった。

 リードは最上部にある1手4ポイントのセクションはおろか、3ポイントのセクションまでも進めない選手が多く、序盤から難易度の高いルートとなった。土肥は1ポイントのセクションでホールドを捉え切れず、まさかのフォール。8.1ポイントを加えるにとどまってしまう。最後に登場したのは、この種目でユース日本選手権3連覇中、世界ユース選手権2連覇中の安楽。しなやかな身のこなしで淡々と高度を上げていくと、初めて4ポイントのセクションに到達。39+でフィニッシュし、リード2位の高度に8手差をつける圧巻のパフォーマンスとなった。

リード課題を登る安楽

 安楽の合計ポイントは143.8。唯一100ポイント超えでのシニア初戴冠で、明日16歳の誕生日を迎える高校1年生にとって最高の“前祝い”となった。2位には天笠、3位には山口が入り、この上位3人が第5期パリ五輪強化選手に内定した。

<決勝リザルト>

1位:安楽 宙斗(千葉県立八千代高等学校)
 143.8pt(B 63.7pt/L 80.1pt)
2位:天笠 颯太(日本大学)
 91.5pt(B 49.4pt/L 42.1pt)
3位:山口 賢人(大阪学院大学)
 90.2pt(B 39.1pt/L 51.1pt)
4位:川又 玲瑛(B-PUMP)
 85.4pt(B 59.3pt/L 26.1pt)
5位:井上 祐二(大阪府山岳連盟)
 83.7pt(B 32.6pt/L 51.1pt)
6位:楢崎 明智(TEAM au)
 79.6pt(B 49.5pt/L 30.1pt)
7位:土肥 圭太(鹿児島県山岳・スポーツクライミング連盟)
 77.6pt(B 69.5pt/L 8.1pt)
8位:百合草 碧皇(早稲田大学)
 33.7pt(B 19.7pt/L 14pt)

※上段左から順位、氏名、所属先
※下段左から2種目のポイントを合算した複合ポイント、各種目のポイント(B=ボルダリング、L=リード)

「第5回コンバインドジャパンカップ」大会特設サイト
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CREDITS

編集部 / 写真 JMSCA/アフロ

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