男子表彰台=(左から)樋口純裕、サッシャ・レーマン、メジディ・シャールック

樋口純裕、谷井菜月がリードで銀メダル【ワールドゲームズ2022】

 米国・バーミングハムで開催中の第11回ワールドゲームズで16日(日本時間17日)、スポーツクライミングのリード男女決勝が行われ、樋口純裕が男子2位、谷井菜月が女子2位に入り、日本勢が2つの銀メダルを獲得した。

 男子は日本から樋口、緒方良行の2人が出場した。同日に行われた予選をともに通過して決勝に進出すると、予選8位タイだった樋口は先頭で登場。昨季W杯年間3位の29歳は安定した動きで高度を上げ、1番手ながら終盤の32+でフィニッシュした。続くサッシャ・レーマン(スイス)は完登。2番手までの2人が難しさを感じさせなかったことで、複数の完登者が出ることを予感させた。

決勝ルートを登る樋口

 しかし、後続の選手たちは中盤付近で落下する。特にポケットが続いた後の一手が鬼門となり、指先がかかり切らず緒方を含めた4人の選手が22+で終わった。予選を首位で通過し、W杯3戦中2戦で表彰台に上がるなど今季好調のジェシー・グルーパー(米国)も同じポイントを失敗。レーマン1位、樋口2位は変わらず、リードを得意とする2人が最後まで逃げ切った。緒方は7位タイだった。

 女子は日本から出場した谷井が首位、阿部桃子が3位タイで予選を突破。決勝は3番手で34+をマークしたラナ・スクセク(スロベニア)が首位のまま残り2人を迎え、7番手のジェシカ・ピルツ(オーストリア)が42+で最高到達高度を大幅に更新。予選で唯一完登していた谷井の登りに期待が高まったが、終盤でボリューム上にあるビスホールドが見えなかったのか次の一手に時間をかけてしまいフォール。記録は高度35で、ピルツを抜くことはできなかったものの2位となりシニア国際大会の自己最高位で表彰台入りを果たした。阿部は7位だった。

18歳の谷井はシニア国際大会での自己最高位を更新した

女子表彰台=(左から)谷井、ピルツ、スクセク

<決勝リザルト>

[男子]
1位:サッシャ・レーマン(SUI)/TOP
2位:樋口 純裕(JPN)/32+
3位:メジディ・シャールック(FRA)/24+
4位:ジェシー・グルーパー(USA)/22+
5位:マルティン・ベルガント(SLO)/22+
6位:ニコラス・コリン(BEL)/22+
7位:ポール・ジョンフ(FRA)/22+
7位:緒方 良行(JPN)/22+
9位:マティアス・ポッシュ(AUT)/18+

[女子]
1位:ジェシカ・ピルツ(AUT)/42+
2位:谷井 菜月(JPN)/35
3位:ラナ・スクセク(SLO)/34+
4位:イグナシア・メラド・キンテロス(CHI)/33
5位:イェウヘニア・カズベコワ(UKR)/32+
5位:サロメ・ロメイン(FRA)/32+
7位:阿部 桃子(JPN)/31+
8位:クロエ・コリエー(BEL)/29

※左から順位、氏名、所属国、決勝成績(高度)
※同高度の場合は前ラウンド順位の高い選手が上位

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編集部 / 写真 JMSCA

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