河上史佳「目標はパリ五輪出場」【スピードジャパンカップ2022】決勝後の選手コメント

 6日に行われた第4回スピードジャパンカップは、河上史佳、大政涼がともに自己ベストを更新し、初優勝を飾った。以下、男女の優勝決定戦を戦った選手たちのコメント一覧。

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河上史佳(女子優勝)
「まさか優勝できるとは思っていなかった。(優勝決定戦で戦った同じ鳥取県出身の)林さんとはスピードを始めてからのこの2年間ずっと一緒に練習してきた仲で、そのライバルと一緒に戦えて、そして勝つことができてうれしい。この1年は初動負荷トレーニングなどをしていて、それが自己ベスト更新(8.63秒)の一番の要因かなと思う。

 スピードを始めた当初は50秒くらいで周りの中では一番遅く、追いつきたいと思って練習してきた。スピードは毎回同じ壁を登るので、伸び悩むこともあるけど、タイムを更新できた時が楽しい。目標はパリ五輪出場。それまでに野中(生萌)さんが持っている日本記録(7.55秒)を更新したい」


林かりん(女子2位)
「優勝すると決めていたので、2位という結果はうれしいが満足はしていない。(優勝決定戦は)隣を見ずに自分の動きができていたが、後半で隣が見えて焦ってしまい足を踏み外してしまった。2年前からスピードを始めて、伸びない時期もあったし、やめようかと考えた時期もあったけど、(オンライン指導してもらっている)池田雄大選手や、鳥取県のコーチの方から『センスあるよ』などの誉め言葉をいただけるのがうれしくて、だからこの大会では優勝したかったので悔しい。

 (同県出身の河上選手はどんな存在?)史佳ちゃんが先に自己ベストを更新して悔しい時もあったし、『同じ県でライバルか……』と思ったこともあるけど、でも近くに同じスピードをしている仲間がいたりライバルがいたりすると、自分がやめたいと思った時でも『一緒にやろうよ』とか『スピード楽しいよ』みたいな感じで声をかけてくれるので、とてもありがたいなと思う。今はパリ五輪を目指している。そのためには早く7秒台に到達して、まずは野中さんの記録を超えたい」

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大政涼(男子優勝)
「今大会の目標が優勝することと、公式で5秒台を計測することだったので、どちらもクリアすることができて最高な気持ち。予選で5.79秒の自己ベスト(それまでは6.06秒)を出せたことで、その後は安心して登ることができた。僕はリードがメインで、スピードの練習は普段は1割ほど。さらに(地元・愛媛県の)西条市にあるスピード壁がコロナの影響で閉鎖されたので、去年12月からはまったく練習できていなかった。1週間前からこの会場で1日3~4時間登り込むと自然に感覚が戻ってきた。

 壁を登る以外に週1回はフィジカルトレーニングをしていて、それがスピードにも効いていると感じる。(スピードに専念する考えは?)スピードの練習を増やすことは考えていない。今のところは3種目とも全力で頑張りたい。五輪出場は目標というより“夢”だと感じていて、まずはW杯に出て世界で活躍できる選手になりたい」


池田雄大(男子2位)
「日本記録更新を狙っていたので、順位の悔しさよりも記録更新できなかったことの悔しさが大きい。ただ、パリ五輪強化選手Aランクの基準タイムを上回ることができたことにはほっとしている。練習で5秒台は何度も出せていたが公式戦では初めて。最近はパフォーマンスが良いので、今年中にと考えていた5.5~6秒台を早めに記録したい。

 今大会で弱みや改善点も見つかった。パートごとの練習でできていることを、通し練習でもできるようにしないといけない。(個人指導している林選手が8.16秒の自己新をマークして準優勝したが?)プレッシャーを感じていた様子で『大丈夫かな?』と感じていたが自己べストを0.5秒ほど更新するパフォーマンスを見せてくれた。本人には『そこは7秒台を出さないと』と伝えた(笑)」

CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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