是永敬一郎が金、波田悠貴が銀!/ワールドゲームズ2017 ヴロツワフ大会【リード】
7月23日、ワールドゲームズ2017 ヴロツワフ大会(ポーランド)のスポーツクライミング競技リード種目男子において是永敬一郎が金、波田悠貴が銀メダルを獲得した。
2日前のボルダリングでは緒方良行が金、野中生萌が銀メダルを獲得しており、リードでのメダル獲得にも期待がかかっていた日本代表。男子からは昨年のアジア選手権優勝の是永、世界ユース選手権ジュニアカテゴリー優勝の波田が、女子では同じくアジア選手権優勝の野口啓代がワールドゲームズ、リードでの出場資格を得ていた。
男子予選では難所が設けられた20~21手目で落下してしまう選手が続出。ここを乗り越えたのが今季のリードW杯第1戦で優勝しているロメイン・デグランジュと、是永、波田の3名。彼らを含めた8名が決勝へと駒を進めた。女子では昨年のW杯年間ランキングで表彰台に上がったヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)、アナーク・バーホーベン(ベルギー)、キム・ジャイン(韓国)という豪華メンバーが出場。予選ではこの3名が順当に勝ち上がり、野口もガンブレットと同高度の3位という好成績で決勝に期待を持たせた。
男子決勝では、序盤の4名中3名がつまづいた22~23手目が難関として立ちはだかる。しかし予選5位だったカナダのショーン・マッコールがこの混戦を抜け出すことに成功し、29+で首位に立つ。残すは波田、是永、デグランジュの3名。ここで波田、是永の両名が先日のリードW杯シャモニー大会で表彰台に上った実力をワールドゲームズの舞台でも示す。波田、是永の両名は難関を突破すると、マッコールの高度も越えて共に32+でフィニッシュ。残すはデグランジュのみとなり、両名のメダルが確定。予選のカウントバックで是永が暫定首位に立つ。そして最終競技者のデグランジュを迎えたが、彼も23手目に差し掛かるところでフォールしてしまい、これで是永、波田のワンツーフィニッシュが確定した。
優勝した是永敬一郎
女子決勝も8名中6名が38~39+を記録する混戦模様。バーホーベンとガンブレット、ジュリア・シャヌルディが39+で並び、迎えたのは最終競技者のキム。ここで彼女も39手目にたどりつき、次の一手をつかむアクションを起こせれば+が付き、カウントバックで金メダル獲得という展開となったが惜しくもフォールし39で終了。予選2位だったバーホーベンが同じくカウントバックで女王の座を射止めた。野口は上位陣に迫る38を記録したが、6位に終わった。
これでワールドゲームズのスポーツクライミング競技全日程が終了。日本は金メダル2個、銀メダル2個と、ロシアと並ぶ合計4つのメダルを獲得。金メダル2つを持ち帰ることになったのは日本のみと、「第二のオリンピック」でも選手層の厚さを改めて見せつけたチームジャパン。新世代の台頭も著しく、今季残りのW杯がますます楽しみになってきた。
<男子・決勝>
1位:32+ 是永 敬一郎(21)※予選2位
2位:32+ 波田 悠貴(20)※予選3位
3位:29+ ショーン・マッコール(カナダ/29)
4位:22+ ロメイン・デグランジュ(フランス/34)※予選1位
5位:22+ ドメン・スコフィッチ(スロベニア/23)※予選4位
6位:22+ フランチェスコ・ヴェトラータ(イタリア/25)※予選5位
7位:22 マチェイ・ドブザンスキ(ポーランド/27)
8位:19 キャンベル・ハリソン(オーストラリア/20)
<女子・決勝>
1位:39+ アナーク・バーホーベン(ベルギー/21)※予選2位
2位:39+ ヤンヤ・ガンブレット(スロベニア/18)※予選3位
3位:39+ ジュリア・シャヌルディ(フランス/21)※予選6位
4位:39 キム・ジャイン(韓国/28)※予選1位
5位:39 ジェシカ・ピルツ(オーストリア/20)※予選3位
6位:38 野口 啓代(28)
7位:33+ ミナ・マルコヴィッチ(スロベニア/29)
8位:29+ クレア・バーファインド(アメリカ/18)
リザルト詳細はコチラから
特定非営利活動法人 日本ワールドゲームズ協会 公式サイトはコチラ
第10回ワールドゲームズ 公式サイト(英語)はコチラ
CREDITS
文 編集部 / 写真 EASTNEWS/アフロ、日本山岳・スポーツクライミング協会