(左から)野中生萌、ツァン・ユートン、伊藤ふたば

野中2位、伊藤3位 五輪内定に惜しくも届かず【パリ五輪アジア大陸予選】

 優勝者が来夏パリ五輪の代表に内定するスポーツクライミングの五輪アジア大陸予選(インドネシア・ジャカルタ)は11日、ボルダー&リードの女子決勝を行い、日本勢は野中生萌の2位が最高で今大会でのパリ五輪内定を惜しくも逃した。中国の20歳ツァン・ユートンが優勝しパリ行き切符を手にした。

 9日の予選は日本女子が上位を独占。伊藤ふたば、久米乃ノ華、野中の3人が好スタートを切った。10日の準決勝もボルダーを全完登した伊藤が首位をキープ。野中は2位、久米は5位でファイナリスト8人の中に名を連ねた。

決勝のボルダー課題をオブザベーションする(左から)伊藤、久米、野中

 決勝のボルダーラウンドは前半2課題で多くの選手が苦しみ、完登したのは第1課題でのツァンのみ。野中は声を張り上げるなどして悔しがった。だが後半2課題で日本勢が盛り返す。スタティックにムーブを重ねていく第3課題で野中が一撃しガッツポーズを繰り出すと、次に登る伊藤は2アテンプトで完登。2人は最終課題もミスなく登り切り、野中が64.9点で首位に浮上、伊藤は63.7点で3位につけた。

第3課題を完登しガッツポーズする野中

第4課題を登る伊藤

 リードラウンドは5番手で登るツァンが韓国のキム・ジャインがマークした44+を超えて46+に到達。88.1点を加算し、ボルダーとの合計ポイントを142.3として暫定首位に立った。優勝には44手目に達することで手に入る80点が必要となった7番手の野中は、レストを挟んで1手につき4ポイントが与えられる最終セクションに突入するも43手目で落下。合計ポイントは140.9にとどまった。最後に登る伊藤も44手目をつかめれば優勝という状況だったが、42+で力尽きた。

ツァンは得意のリードでポイントを稼ぎ暫定首位に立った

野中は五輪内定まであと1手足りなかった

伊藤も五輪内定にあと2手届かず

 ユース時代から日本の大会に参加するなど日本との縁もあるツァンは五輪内定がわかると目に涙を浮かべ、同じく涙する他の選手たちと抱擁して健闘を称え合った。日本勢は野中が2位、伊藤が3位、久米が7位で、8月の世界選手権でパリ五輪代表に内定した森秋彩に続くことはできず。代表内定は来年開催される五輪予選シリーズに持ち越しとなった。同シリーズは5月に中国の上海、6月にハンガリーのブダペストで開催される予定。

五輪内定が決まり、涙を流すツァン

<リザルト>

1位:ツァン・ユートン(CHN)
 142.3pt(B 54.2pt/L 88.1pt)
2位:野中 生萌(JPN)
 140.9pt(B 64.9pt/L 76pt)
3位:伊藤 ふたば(JPN)
 135.8pt(B 63.7pt/L 72.1pt)
4位:ソ・チェヒョン(KOR)
 124.4pt(B 44.3pt/L 80.1pt)
5位:ラク・チリョ(CHN)
 121.3pt(B 64.2pt/L 57.1pt)
6位:キム・ジャイン(CHN)
 108.6pt(B 28.5pt/L 80.1pt)
7位:久米 乃ノ華(JPN)
 100.3pt(B 24.3pt/L 76pt)
8位:スクマ・リンタン・カハヤニ(INA)
 43.6pt(B 4.5pt/L 39.1pt)

※上段左から順位、氏名、所属国
※下段左から2種目の合計ポイント、各種目のポイント(B=ボルダー、L=リード)

大会スケジュールや出場日本人選手はこちらから

CREDITS

編集部 / 写真 © Lena Drapella/IFSC

back to top