不透明な状況が続くなか、日本からは伊藤ふたば(写真)ら6名が出場する

選考問題に揺れるなか、スポーツクライミングの五輪予選が明日から開幕

 東京2020に向けた選考大会の一つ、五輪予選が明日28日からフランス・トゥールーズにて開幕する。

 五輪予選は8月の世界選手権から数えて2つ目の選考大会で、同選手権で五輪出場枠を獲得した選手を除く今シーズンのW杯複合ランキング上位選手が出場する。

 この大会では上位6名に入れば五輪出場枠を獲得できる(ただし1つの国で2名まで)が、すでに男女2名ずつが枠を確保している日本勢はこれ以上枠を得られないとする新たな解釈を示したとして、日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)は国際スポーツクライミング連盟(IFSC)をスイス・ローザンヌにあるスポーツ仲裁裁判所に提訴している。JMSCAは大会最終日である1日までの判断を求めているが、判決は下されておらず、日本人選手が6位以内に入った場合の扱いに関しては不透明な状況が続いている。

 その日本からは、男子が藤井快、楢崎明智、杉本怜、土肥圭太、女子が森秋彩、伊藤ふたばの計6名が出場する。先の見えない戦いとなるが、出国前の取材では各選手とも気持ちを切り替えており、自身のパフォーマンスに集中することを強調していた。

 大会は五輪本番と同様、3種目複合のコンバインドで実施される。1人の選手がスピード、ボルダリング、リードの順に競技を行い、それぞれの順位を掛け算したポイントが少ない選手が上位となる。

 なお、大会直前に1つの国に対し2名までとする出場上限数が撤廃された影響で、もともと参戦予定だった男女各2名がエントリーリストからはじき出されてしまい出場が保留になっていたが、正式にスタートリストに名を連ねることとなった。これにより予選は22名で行われる。

関連記事:国際スポーツクライミング連盟が五輪予選の出場選手リストを発表。直前の出場規定変更で新たな混乱も

 競技は男子、女子の順で1日おきに進行し、28・29日に予選、30・1日に決勝を行う。決勝はIFSC国際ルートセッター・岡野寛らによる解説で、スポーツ専門チャンネルのJ SPORTSで生中継される。


 

オリンピック予選大会

日本代表 出場予定選手

<男子>
藤井 快(TEAM au)
楢崎 明智(TEAM au)
杉本 怜(マイナビ)
土肥 圭太(鹿児島県山岳・スポーツクライミング連盟)

<女子>
森 秋彩(茨城県山岳連盟)
伊藤 ふたば(TEAM au)

※左から氏名、所属先

スケジュール

11月28日(木)
<男子予選>
11:00 ~ /スピード(19:00 ~)
13:00 ~ /ボルダリング(21:00 ~)
16:45 ~ /リード(29日 00:45 ~)
11月29日(金)
<女子予選>
11:00 ~ /スピード(19:00 ~)
13:00 ~ /ボルダリング(21:00 ~)
16:45 ~ /リード(30日 00:45 ~)
11月30日(土)
<男子決勝>
19:00 ~ /スピード(1日 03:00 ~)
19:45 ~ /ボルダリング(03:45 ~)
21:40 ~ /リード(05:40 ~)
12月1日(日)
<女子決勝>
14:00 ~ /スピード(22:00 ~)
14:45 ~ /ボルダリング(22:45 ~)
16:40 ~ /リード(2日 00:40 ~)

※スケジュールは予告なく変更される場合がございます。予めご了承ください。
※カッコ内は日本時間。

放送予定(J SPORTS)

<男子決勝>
放送:J SPORTS 1 & J SPORTS オンデマンド(LIVE)
日時:11月30日(土)深夜 02:40 ~
解説:岡野寛(IFSC国際ルートセッター)
解説:植田幹也(クライミングジャーナリスト)
実況:林正浩

<女子決勝>
放送:J SPORTS 3 & J SPORTS オンデマンド(LIVE)
日時:12月1日(日)午後 09:40 ~
解説:岡野寛(IFSC国際ルートセッタ―)
解説:大場美和(プロクライマー)
実況:林正浩

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CREDITS

編集部 / 写真 窪田亮

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