FEATURE 143

【TEAM au インタビュー】

藤井快 引退のイメージは湧かない


昨夏の国際大会を終え、スポーツクライミング界が新たなシーンへと突入した2022年、W杯シーズン開幕前の3月にTEAM auの各メンバーにインタビューを実施。30代に差しかかるもボルダリング、リードともに日本のトップレベルであり続けている藤井快には、円熟味を増した競技生活の胸の内、子育てや家族への想いを聞いた。

※本記事では、CLIMBERS編集部が取材協力した「au × CLIMBING」公式サイトに掲載されるTEAM au各メンバーへのインタビュー<藤井快編>前半パートを公開します。
 
 

2週連続の表彰台も……挙がった多くの改善点

 
まずは3月に行われた国内開幕戦のボルダリングジャパンカップ(以下BJC)の感想から教えてください。

「実力不足を痛感させられたと言いますか。自分のできること、できないことを明確にされたような大会でした。特にコーディネーションの動きや、完登目前に終わった決め切れなさに改善点を感じました。それと、僕は胴体が壁から外側に吐き出されるような状態がすごく苦手で。手と足が近くにあるとそうなりやすいので、その距離感の調整をうまくしていきたいです」

 

ボルダリングジャパンカップでは3位に入り、今季初戦を表彰台で飾った(写真:窪田亮)

3位という結果自体はどう評価していますか?

「表彰台には乗れたので最低限の目標は達成できたと思いますけど、あの大会は(同じTEAM auの楢崎)智亜がめちゃくちゃ強くて、さすがにへこみましたね(笑)。決勝はただ一人全完(全課題完登)での優勝でしたし、僕がまったくできなかった課題がたくさんあったので、そういうところでの差も感じました」

ボルダリングにおける今の自身の長所と短所について教えてください。

「短所は言い出したらキリがないんですけど、今一番意識しているのは上半身と下半身のバランスの悪さですかね。これは、先ほど触れた手と足の距離感の話とも繋がる部分です。長所は……正直ない、と言いたいところです(苦笑)。練習でも調子が良いと思う時はたまにしかなくて、智亜とかと一緒に登ると圧倒的な差を見せつけられてしまうこともあるので」

 

リードジャパンカップでも3位。BJCに続いて男子決勝に進んだのは藤井のみだった(写真:窪田亮)

藤井選手には大きな穴がないイメージがあります。

「器用貧乏なんですよ(笑)。それをいい意味で捉えれば、全体のバランスの良さが長所と言えるかもしれません。様々なタイプの課題にある程度は対応できると思いますし、まったくできない課題はないかな?と思えるので」

BJCの翌週に開催されたリード国内一決定戦のリードジャパンカップでも3位となり、異なる種目で2週続けて表彰台に立ちました。

「もちろん優勝を狙っていましたし、リードは今季のW杯に出場できる日本代表権を持っていなかったのでボルダリングよりもフォーカスして練習していたんです。その上での3位だったので、『うーん……』と思うところはありました。決勝の課題はいわゆる“リードクライミング”の持久力が求められる内容で、『これくらいの持久力は最低限持っていてほしい』というルートセッターの意図を感じるものでした。それを勝ち切れなかったので持久力はまだまだ足りないなと思いつつ、ただそれ以上に予選から全課題を通じてバランス良く、ある程度のパフォーマンスは発揮できたので悪くはなかったと感じています」

 

常に高みを目指す。そこに慢心は一切ない

リードにおける長所、短所はどう捉えていますか? 今おっしゃった持久力はやはり改善点でしょうか?

「持久力は絶対的にそうですし、加えて『焦ってしまうところ』です。パンプ(疲労が溜まって腕が張る)してから粘れないというか。僕を含めて日本人選手はみんなそうなんですけど、パンプして追い詰められるとそこから数手で落ちてしまうことが多くて。練習でどんなに追い込んでも、まだまだ追い込みが足りないといつも思います」

反対にリードの長所は?

「これも良くも悪くも大体の課題をそつなく、ある程度できるところですかね。僕はある意味平均的なクライマーなので……」

 

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「優しいパパでいたい」という家族への想いや、30代の意気込みなどについて聞いたインタビューの続きは「au × CLIMBING」で!

CREDITS

インタビュー・文 編集部 / 写真 永峰拓也 / 撮影協力 B-PUMP荻窪店

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