中村真緒「女子もうまさで男子を超えられることがあると見てほしかった」【IFSCクライミンググランドファイナルズ福岡2025|ボルダー決勝 選手コメント】
IFSCクライミンググランドファイナルズ福岡2025(筑豊緑地公園/いいづかスポーツ・リゾート ザ・リトリート=福岡県飯塚市)の国別対抗戦「ネーションズグランドフィナーレ」のボルダー決勝が25日に行われ、4つの一撃で100点発進や、中村真緒が男子超えの3完登をマークするなどチームで躍動した日本が圧勝で初優勝を飾った。決勝を終えた中村、安楽宙斗、天笠颯太の日本人選手3人が取材に応じた。
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■中村真緒
――全体でただ1人の3完登。
「最後は登って締めたいなと思っていたのでうれしいです」
――「大会の象徴であるミックス課題を登りたかった」と話していた。
「日本の優勝が決まったことが観客の方もわかっていたと思うんですけど、男子だけじゃなくて、女子もうまさで男子を超えられることがあるというのをぜひ見ていただきたかったので、それを(実際に)見せることができてすごくうれしいです」
――攻略の鍵になったのは?
「下をいかにスムーズにこなすかというのと、それに対して上をいかに思いっ切り出せるかというのが決め手になったのかなと思います。下で繊細な動きを求められているので、上で思い切り、そこから距離を出せて、さらにそこから小さい穴を狙うというところで頭がすごく疲れますし、集中力もすごく使うので、下をすぐこなせたのがよかったなと思います」
――ミックス課題に臨む男女ペアに中村選手が選ばれたのは緩傾斜課題が得意だから?
「コーチ陣からこの2人でどうかな?っていう話をいただいたんですけど、たぶんそうだと思います。韓国とイスラエルが2人登ったとしても日本が2人とも10点を取っていれば優勝だったので、下をいかにこなせるか、というので私が選ばれたのかなと思います」
――今年を振り返ると? 年間2位だったが。
「個人的には上出来かなと思っているんですけれども、年間表彰の時に横に立っている(優勝した)オリアーヌ(・ベルトン)選手を見て悔しいなと率直に思ったので、来年は1位を目指してまだまだ頑張れるかなと思って、頑張りたいと思います」

■安楽宙斗
――競技を終えて。
「ボルダーはやっぱり日本の全員が強いですし、勝てるメンバーだと思っていたので、ミスなくしっかり着実にポイントを重ねて優勝できたのでうれしかったです」
――第1課題は男女4人が一撃で派手な幕開けだったが、あそこは(気持ちが)上がった?
「百点満点は上がりましたね」
――自分が手間取るとペアの登る時間は減ってしまうなど、このチーム戦のフォーマットをあえてネガティブに見ると?
「自分のやりたい時にトライできないのがすごい大きくて。自分のトライしたい感覚があると思うので、そこをうまく合わせなきゃいけないところが難しいですね」
――第1課題と第2課題で天笠選手と登る順番を変えていた。
「単純に颯太くんが1課題目はいいフリクションの状態で行きたいっていうところで、僕は2課題目を一撃するつもりで作戦を組んで行きました」
――プロになって初のシーズンだった。
「そんなに変わらないですね。練習時間は増えましたけど、トレーニングのサイクルというか、やるべきことをしっかりこなしていったら結局1日は終わっているので、プロになってからは練習時間が増えたというところだけかなと思います」

■天笠颯太
――今の心境は?
「純粋に楽しめたのはよかったですね。ただ2課題目のスラブは登れなかったのでそれは今後の課題ですし、もともとスラブは得意じゃないので、そこはしっかり今後に向けてやっていかないとなっていうのを再確認できたのでよかったです」
――国別対抗というチーム戦の形は楽しめた? 新鮮味はあった?
「昨年に1度日本代表としてチームコンペに参加したことがあったんですけど、似たようなところもありながら新しい部分も感じられてすごく楽しかったです。みんなで話し合いながら登ることができるのはこの大会ならではの特徴だと思うので、それをしっかり感じつつ楽しみながら登れたのでよかったです」
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取材・文 編集部 / 写真 © CB/Sutterz
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