U-17の男子表彰台に上がった(左から)仲田和樹、濱田琉誠

リードで日本勢が2つの金 濱田は今大会2冠、藏敷は2年連続V【クライミングユース世界選手権2025】

 フィンランドのヘルシンキで開催中のIFSCクライミングユース世界選手権は現地時間2日(日本時間3日)、U-17、U-19の男女リード決勝を行い、男子のU-17で濱田琉誠が、同U-19で藏敷慎人が金メダルを獲得した。濱田はボルダーに続く優勝で今大会2冠、藏敷は2年連続でのリード戴冠となった。

 U-17の男子は、濱田が予選の2課題、準決勝の1課題をいずれも完登し、1位タイで決勝に進出。準決勝は10人もの選手が課題を登り切り、仲田和樹が4位で濱田とともに決勝へ駒を進めた。齋木猛斗は完登したものの予選順位へのカウントバックにより惜しくも8位以内に届かず、9位で敗退した。

U-17の男子銀メダルを獲得した仲田和樹

 決勝は5番手の仲田が最終面到達後に粘りのクライミングで高度37+をマークし暫定首位に立つと、直後の6番手に濱田が登場。優勝候補の16歳は淡々と高度を上げていくと、最終面突入前に軽くレストを挟んで再始動。うまく体を引き上げていき、完登に迫る高度38+でフィニッシュした。後続の選手が中盤で落下したため、濱田の1位、仲田の2位が確定。日本勢がワンツーフィニッシュを遂げた。ユース世界選手権における濱田のリード優勝は2大会ぶり2度目。今大会はボルダーに続いて2つ目の金メダル獲得となった。

濱田琉誠が今大会2つ目の金メダルを手にした

 U-19の男子は出場した日本勢4人全員が決勝を戦い、藏敷が1位、長森晴が3位で表彰台に上がった。予選から上位争いを演じた日本勢は、準決勝で藏敷が1位、船木陽が2位、西尾洸音が3位、長森が7位に入りファイナル行きの切符をつかむ。決勝は8人中6人が高度34+から36+のスコアとなる接戦に。最後に登った藏敷は長森らがマークした最高到達点の高度36+に達し、カウントバックで2年連続での優勝が決定した。直後に長森らが駆け付けて優勝を祝福し、藏敷はビレイヤーとも手を合わせて喜びを表現した。

長森晴が3位に入り、通算4個目のメダルを獲得した(写真は予選)

2大会連続でリード金に輝いた藏敷慎人(写真は予選)

 一方の女子は日本勢の金メダル獲得はならなかったが、U-17で前回女王の林有沙が銅メダルを手にした。カウントバックで3位となったものの、林は決勝で見事に完登してみせた。U-19は日本勢3人全員が決勝に臨み、麦島心花が4位、小田菜摘が6位、柿崎咲羽が7位だった。

前回女王の林有沙は銅メダルを手にした(写真は予選)

<日本勢結果|リード>

[U-17男子]
1位:濱田 琉誠(神奈川県山岳連盟)※決勝進出
2位:仲田 和樹(神奈川県山岳連盟)※決勝進出
9位:齋木 猛斗(四日市市立中部中学校)※準決勝進出

[U-19男子]
1位:藏敷 慎人(兵庫県山岳連盟)※決勝進出
3位:長森 晴(N高等学校)※決勝進出
5位:船木 陽(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)※決勝進出
6位:西尾 洸音(兵庫県山岳連盟)※決勝進出

[U-17女子]
3位:林 有沙(石川県山岳・スポーツクライミング協会)※決勝進出
7位:中村 まりん(茨城県山岳連盟)※決勝進出
9位:村杉 汐里(千葉県山岳スポーツクライミング協会)※準決勝進出
16位:堀内 優里(静岡県山岳・スポーツクライミング連盟)※準決勝進出

[U-19女子]
4位:麦島 心花(中部大学春日丘高等学校)※決勝進出
6位:小田 菜摘(大阪府山岳連盟)※決勝進出
7位:柿崎 咲羽(東京都山岳連盟)※決勝進出

CREDITS

編集部 / 写真 © Richard Aspland/IFSC

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