森が4位で決勝進出! 世界ランク1位のリードで96.1点 野中は9位で惜敗【パリ五輪|女子ボルダー&リード】

 8日、パリオリンピックの女子ボルダー&リード準決勝リードラウンドが行われ、トップホールドにタッチする1位タイの96.1点を獲得した森秋彩が総合4位で決勝進出を決めた。東京オリンピック銀メダリストの野中生萌は決勝進出ライン下となる9位に終わり、2大会連続のメダルには届かなかった。

 半数の選手が100点中30点に満たなかった昨日の男子準決勝とは打って変わり、女子は結果的に半数以上が50点以上に達した。それでも気の抜けないルート内容で、途中にパワー系のムーブが入り、上部の攻略には高い持久力が必須となった。

野中の2大会連続メダルはならなかった(写真:ロイター/アフロ)

 日本勢は15番手で野中が登場。60点を手にすれば決勝進出が決まる状況だったが、結果は51.1点。暫定5位で決勝進出は後続の結果次第となった。野中が暫定7位へと順位を下げた後、19番手で森が競技開始。ファイナル行きには64点が必須となった中で、世界ランキング1位の実力を十分に発揮していく。60点手前の距離のある一手も勢いよくムーブを繰り出して突破。持ち手が細かい1手4点のセクションは難なく進んでいった。最後はトップホールドをとらえ切れずに落下し、悔しそうな表情を見せるも、96.1点を得てオリンピックのファイナリスト入りを果たした。

森は初のオリンピック出場で決勝へと駒を進めた(写真:ロイター/アフロ)

 最後に登るヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)も余裕の様子で最終盤へ。完登こそ決め切れなかったが森と同じ96.1点を獲得。ボルダーとの合計は195.7点となり、2位に38.8点差をつける圧倒的な成績で1位に立った。野中は9位へと後退して2度目のオリンピックが終了。決勝進出圏内の8位との差はあと1手分の0.8点だった。

絶対女王として君臨するガンブレット。当然のように1位通過した(写真:ロイター/アフロ)

 森の出場する女子ボルダー&リード決勝は日本時間10日17時15分から行われる。森はボルダーで他選手との点差が広がらなければ、メダル獲得の可能性が大いに高まってくる。

<女子ボルダー&リード準決勝|総合成績>

1位:ヤンヤ・ガンブレット(SLO)
 195.7pt(B 99.6pt/L 96.1pt)
2位:ジェシカ・ピルツ(AUT)
 156.9pt(B 68.8pt/L 88.1pt)
3位:ブルック・ラバトゥ(USA)
 155.8pt(B 83.7pt/L 72.1pt)
4位:森 秋彩(JPN)
 150.1pt(B 54.0pt/L 96.1pt)
5位:オリアーヌ・ベルトン(FRA)
 129.6pt(B 84.5pt/L 45.1pt)
6位:オセアニア・マッケンジー(AUS)
 124.7pt(B 79.6pt/L 45.1pt)
7位:エリン・マクニース( GBR)
 123.7pt(B 59.6pt/L 64.1pt)
8位:ソ・チェヒョン(KOR)
 116.3pt(B 44.2pt/L 72.1pt)
――――――
9位:野中 生萌(JPN)
 115.5pt(B 64.4pt/L 51.1pt)
10位:ラク・チリョ(CHN)
 111.7pt(B 63.6pt/L 48.1pt)
11位:ナタリア・グロスマン(USA)
 108.3pt(B 69.2pt/L 39.1pt)
12位:カミラ・モローニ(ITA)
 100.1pt(B 64.0pt/L 36.1pt)
13位:ツァン・ユートン( CHN)
 97.7pt(B 29.7pt/L 68.0pt)
14位:ゼリア・アベズー(FRA)
 94.4pt(B 49.3pt/L 45.1pt)
15位:エフゲニア・カズベコワ(UKR)
 84.6pt(B 39.5pt/L 45.1pt)
16位:ルシア・デルフェル(GER)
 80.3pt(B 29.2pt/L 51.1pt)
17位:ミア・クランプル( SLO)
 79.5pt(B 28.4pt/L 51.1pt)
18位:ラウラ・ロゴラ(ITA)
 70.3pt(B 13.2pt/L 57.1pt)
19位:モーリー・トンプソン・スミス(GBR)
 66.8pt(B 9.8pt/L 57pt)
20位:ローレン・ムケーバー(RSA)
 4.1pt(B 0.0pt/L 4.1pt)

※上段左から総合順位、氏名、所属国
※下段左から2種目の合計ポイント、各種目のポイント(B=ボルダー、L=リード)
※8位までが決勝に進出

CREDITS

編集部 / 写真 AP/アフロ

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