ジュニア女子で連覇した小倉紗奈(中央)

小倉紗奈がジュニア女子連覇 5人が初優勝【ボルダーユース日本選手権2024】

 スポーツクライミングの第10回ボルダーユース日本選手権が11、12日、ONODERASIGN Climbing Base(岩手県営運動公園スポーツクライミング競技場)で行われ、ジュニア/U-20(2005、06年生まれ)、ユースA/U-18(2007、08年生まれ)、ユースB/U-16(2009年、10年生まれ)の男女各カテゴリーで王者が決まった。5人が初優勝で、連覇はジュニア女子の小倉紗奈のみだった。

 年少カテゴリーのユースBでは昨年のユース世界選手権で銀メダルを獲得した濱田琉誠が男子を制した。先週行われたリードユース日本選手権(以下LYC)で優勝していた仲田和樹が3完登目をマークした直後に登場した濱田も一撃で3完登に到達。完登に要したアテンプト数の差で仲田を上回り、2位だったLYCのリベンジを果たした。同女子は予選4位の山崎彩葉と同2位の西川美愛が全3完登で並び、いずれも2アテンプト以内に完登した山崎が初Vを決めた。

男子ユースB優勝の濱田琉誠

女子ユースB優勝の山崎彩葉

 ユースAの男子はLYCに続きボルダーでのユース日本選手権2連覇に挑んだ長森晴が2連続でフラッシュするも最終課題で失速。3連続完登した地元岩手県勢の本明佳が逆転で初の頂点に立った。同女子は伊藤悠が初優勝を飾った。第1課題を一撃した後、第2課題をただ一人完登し、第3課題はゾーンを獲得したことで逃げ切った。LYCで3連覇、4度目の優勝を遂げた注目の小田菜摘は初優勝こそならなかったがゴール取りが難しい第3課題を唯一決め切るなどして2位に入り、3大会連続で表彰台に上がった。

男子ユースA優勝の本明佳

女子ユースA優勝の伊藤悠

 年長カテゴリーのジュニアは男子で2完登した和田樹怜が初優勝。第1課題の完登で先行し、連覇を狙った田宮瑛人らを振り切った。同女子は昨年大会で涙の初優勝を遂げた小倉紗奈が連覇した。小倉は第1課題をスムーズに一撃すると、第2、第3課題は2人しかゾーンを獲得できなかった中の1人にそれぞれ名を連ねた。幅を広く使った最終第3課題はLYC女王で予選1位だった竹内亜衣が2完登目に迫るもトップホールドをとらえ切れず。小倉の最後のユース日本選手権でのV2が決まった。

男子ジュニア優勝の和田樹怜

女子ジュニア優勝の小倉紗奈

 

<表彰台一覧>

ユースB男子/U-16(2009、10年生まれ)

1位:濱田 琉誠(神奈川県山岳連盟)/3T 3z 7 7
2位:仲田 和樹(神奈川県山岳連盟)/3T 3z 10 8
3位:齋木 猛斗(三重県山岳・スポーツクライミング連盟)/2T 3z 4 12

ユースB女子/U-16(2009、10年生まれ)

1位:山崎 彩葉(東京都山岳連盟)/3T 3z 5 3
2位:西川 美愛(徳島県山岳連盟)/3T 3z 7 6
3位:村上 和香(京都府山岳連盟)/2T 2z 5 4

ユースA男子/U-18(2007、08年生まれ)

1位:本明 佳(岩手県山岳・スポーツクライミング協会)/3T 3z 9 5
2位:長森 晴(埼玉県山岳・スポーツクライミング協会)/2T 3z 2 3
3位:栗田 瑛真(山形県山岳連盟)/2T 3z 6 8

ユースA女子/U-18(2007、08年生まれ)

1位:伊藤 悠(茨城県山岳連盟)/2T 3z 3 5
2位:小田 菜摘(大阪府山岳連盟)/2T 2z 2 2
3位:村越 佳歩(茨城県山岳連盟)/1T 3z 1 4

ジュニア男子/U-20(2005、06年生まれ)

1位:和田 樹怜(高知県山岳連盟)/2T 3z 9 9
2位:田宮 瑛人(無所属)/1T 3z 2 10
3位:松岡 玲央(兵庫県山岳連盟)/1T 3z 3 7

ジュニア女子/U-20(2005、06年生まれ)

1位:小倉 紗奈(奈良県山岳連盟)/1T 3z 1 4
2位:竹内 亜衣(筑波大学)/1T 2z 1 3
3位:永嶋 美智華(静岡県山岳・スポーツクライミング連盟)/1T 2z 2 4

※左から氏名、所属先、決勝成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

「10回ボルダーユース日本選手権いわて盛岡大会」特設サイト
大会公式掲示板(競技順・成績速報などはこちらから)

CREDITS

編集部 / 写真 窪田美和子

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