楢崎智亜が今日の男子複合決勝に挑む。人数変更でメダル争いに影響も【東京五輪】

 東京五輪のスポーツクライミング男子複合決勝が5日、青海アーバンスポーツパーク(東京都江東区)で17時30分より行われる。予選2位通過の楢崎智亜には、金メダル獲得の期待がかかる。

 決勝は通常、予選上位の8名で実施されるが、予選リードの競技中に左腕を痛めたフランスのバッサ・マウェムの欠場が同国オリンピック委員会からアナウンスされた。ロイター通信社の報道によると、上腕二頭筋の腱を完全に断裂したと診断され、手術のため帰国するという。IFSC(国際スポーツクライミング連盟)は規定により、失格などではないため他選手の繰り上げ出場はしないと発表。DNS(did not start)扱いとなり、1人欠けた状態での競技開始となる。

 今大会屈指のスピード専門選手であり、予選で5.44秒の五輪記録も樹立。弟のミカエル・マウェムも決勝に進み、兄弟でのメダル獲得を目指していたバッサの欠場は、金メダル争いにも影響を及ぼす。決勝の第1種目スピードは対人戦によるトーナメント方式で行われるが、初戦の各対戦はファイナリストの中でのスピードの予選順位の合計数が「9」となるように組まれる。予選1位のバッサは同8位で金メダル有力候補のアダム・オンドラ(チェコ)と対戦予定だったが、オンドラの不戦勝となる見込みで、となるとスピード4位以上が確定する。

 得意のボルダリングとリードに比べると、スピードを大の苦手とするオンドラは最下位スタートの可能性もあった。オンドラを含め、決勝の8人中4人がリードを強みとしており、金メダルを目指す楢崎はできる限りいい位置で最終種目のリードにつなげたいところ。スピードでは7人中で最速タイムを持つ楢崎が最有力なのは間違いないが、予選でわずか0.01秒差しかなかったミカエルが最大のライバルとなる。ボルダリングでも予選1位だったミカエルが難敵となり、オンドラら他選手も上位を狙える実力を持つ。激しい上位争いが予想される。

 決勝は17時30分からスピード、18時30分からボルダリング、21時10分からリードが行われる。予選成績は持ち越さず、あらためて各種目の順位をかけ算し、その値が最も少ない選手が史上初の金メダルに輝く。

【東京五輪】スポーツクライミングの競技ルールをわかりやすく解説!
 

東京2020オリンピック[男子複合決勝]

スケジュール

8月5日(木)
17:30 ~/スピード
18:30 ~/ボルダリング
21:10 ~/リード

放送予定

NHK Eテレ
17:25 ~ 22:55(生)

※スケジュールは予告なく変更される場合がございます。予めご了承ください

CREDITS

編集部 / 写真 © Daniel Gajda/IFSC

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