首位通過を果たした原田海。昨季予選敗退の雪辱を果たし、このまま上位進出なるか。

原田海が全完登で首位 ボルダリングジャパンカップ2020【男子予選】

 8日、駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場(東京都・世田谷区)で開幕した第15回ボルダリングジャパンカップ(BJC)は女子に続いて男子の予選も終了。全5課題を完登した原田海(1位)、土肥圭太(2位)、楢崎智亜(3位)を筆頭に、20名の準決勝進出者が決定した。

 予選一番手には、ボルダリング世界王者・楢崎智亜が登場。第1課題をあっさりと完登したが、第2、第3課題は完登したものの4~5トライを要してアテンプトを重ねてしまう。「1課題目から5課題目までずっとストレスのかかる課題で、トライがかさんでしまった」と反省の色をみせたが、それでも高い修正力で全完登までたどりついた。

BJC初制覇に向けて危なげのないスタートを切った楢崎智亜。

昨年3位の土肥圭太も全完登で2位。2年連続の表彰台を目指す。

 この楢崎を上回ったのが、昨年は体調不良の影響もあり予選敗退の辛酸をなめた原田海。「パーフェクトに近い登りができたと思う」と振り返った原田は、楢崎が苦しんだ第2、第3課題を抜群のボディバランスで一撃。第4課題は2アテンプトでの完登となったが、最終第5課題はふたたび一撃でまとめ、5完登に対し6アテンプトの好成績で首位に立った。前回2位の土肥圭太も課題を進めていくにつれてアテンプト数を少なくしていくなど、尻上がりに成績を上げて原田に次ぐ2位に入った。

 前回王者の石松大晟は4位、3連覇の実績を持つ藤井快は7位に入り準決勝進出を決めた一方で、昨季W杯で年間3位の緒方良行、2年連続で決勝に進出していた村井隆一はまさかの敗退となってしまった。

<準決勝進出選手>

1位:原田 海(日新火災)/5t5z 6 6
2位:土肥 圭太(鹿児島県山岳・スポーツクライミング連盟)/5t5z 10 9
3位:楢崎 智亜(TEAM au)/5t5z 14 11
4位:石松 大晟(Base Camp)/4t5z 8 6
5位:渡部 桂太(住友電装)/4t5z 9 8
6位:小西 桂(慶応義塾大学)/4t5z 9 10
7位:藤井 快(TEAM au)/4t5z 9 16
8位:山内 誠(-)/4t4z 9 8
9位:山内 響(岩手県山岳・スポーツクライミング協会)/4t4z 10 10
10位:川又 玲瑛(栃木県立宇都宮南高等学校)/4t4z 13 8
11位:佐野 大輝(ウィルスタッフ)/4t4z 21 20
12位:井上 祐二(福井県山岳連盟)/3t5z 5 14
13位:高田 知尭(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)/3t5z 10 13
14位:杉本 怜(マイナビ)/3t5z 11 20
15位:北江 優弥(-)/3t4z 8 7
16位:楢崎 明智(TEAM au)/3t4z 11 13
17位:今泉 結太(日本ウェルネススポーツ大学)/3t4z 12 12
18位:星 優輝(群馬県山岳連盟)/3t3z 10 8
19位:山口 賢人(-)/3t3z 10 10
20位:波田 悠貴(日本体育大学)/3t3z 12 11

※左から氏名、所属先、成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

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CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 田中伸弥

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