4連覇を達成した小林幸一郎(中央)

パラも強い! パラクライミング世界選手権2019で小林幸一郎が4連覇。日本勢7個のメダルを獲得

 16・17日、フランス・ブリアンソンにてパラクライミング世界選手権2019が行われ、51歳の小林幸一郎が大会4連覇を決めるなど、日本勢がメダル7個を獲得する活躍をみせた。

 大会初日に実施された視覚障がい男子B2では、会田祥が2012、14、16年大会に続き自身4個目となる金メダルを獲得。神経障がい女子RP3では吉田藍香と吉田桃子が1・2位に入り、2大会連続でのワンツーフィニッシュとなった。視覚障がい男子B3でも江尻元洋が銅メダルを獲得し、日本代表は金2個を含む4個のメダル獲得に成功する。

決勝ルートを登る小林。

 2日目には、視覚障がい男子B1に大会3連覇中の小林が登場。予選の2ルートを唯一完登して迎えた決勝で高度40+を記録し、36+で2位となったスペイン人選手を抑えて4大会連続優勝の偉業を成し遂げた。さらに下肢切断男子AL-1で大内秀之が、視覚障がい女子B2で江尻弓が2位に入り、金1個と銀2個を加えた日本は金3、銀3、銅1の計7個のメダルを獲得し、大会を終えた。

視覚障がいクラスでは、メガホンを持ったパートナーがクライマーをサポートする。

 パラクライミングには視覚障がい・切断・神経障がいの3つのカテゴリーがあり、さらに障がいの程度に応じてクラス分けが行われる。競技は命綱となるロープがあらかじめ終了点にかかっているトップロープ形式で行われ、制限時間内に登った高さを競う。視覚障がいではホールドの位置を下から声で伝えるパートナーの存在も重要となる。

 パラクライミング世界選手権は2011年からクライミング世界選手権と同時開催されていたが、今年8月の八王子大会は日程上の問題で開催を断念。直前での日程・会場変更となったため、選手やスタッフはスケジュール調整や資金調達に苦慮し、渡航費などの募金を呼びかけていた。
 

<日本人選手成績>

【男子】
[視覚障がいB1]
小林 幸一郎/優勝

[視覚障がいB2]
会田 祥/優勝
濵ノ上 文哉/4位

[視覚障がいB3]
江尻 元洋/3位
蓑和田 一洋/5位
星野 隼人/6位

[下肢切断AL-1]
大内 秀之/2位
平野 良彦/5位

[下肢切断AL-2]
結城 周平/7位
狩野 草原/17位

[上肢切断AU-2]
大沼 和彦/12位

[神経障がいRP3]
高野 正/9位

【女子】
[視覚障がいB2]
江尻 弓/2位
青木 宏美/4位

[神経障がいRP3]
吉田 藍香/優勝
吉田 桃子/2位

日本パラクライミング協会 公式サイト

CREDITS

編集部 / 写真 IFSC/Sytse van Slooten

back to top