男子優勝の鈴木音生「パワー寄りのムーブを楽にこなせれば、高度はもっと伸びていく」【リードジャパンカップ2026|男子決勝後の選手コメント】
8日に行われたリードジャパンカップ(以下LJC)の男子決勝は、21歳の鈴木音生(ねお)が大会初優勝を果たした。直近で出場したLJCでは2023、25年大会で2位と惜しい結果が続いていたが、悲願の頂点に立った。以下、ファイナリスト8人の主なコメント一覧。
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鈴木音生(優勝/成績 34+)
「2位が続いていたので、余計に今回の1位はうれしい。下部はいい感じに登れて途中までフレッシュにこなせたが、ボルダー的なムーブが連続して出てきたあたりで前腕だけではなくボディもヨレてしまい、乱されてしまった。(中間部で体を回転したあとで)体勢が悪い中で挟むコンプレッションの力を試されるような、ボルダー力というか、パワー寄りのムーブがあった。ああいうムーブをより楽にこなせるようになれば高度はもっと伸びていくと感じた。
最後のパートは得意なカチが連続して出てきたので、そこで体力や落ち着きを取り戻せて数手踏ん張ることができた。最後の得意パートで勝たせてもらった感じ。疲れてからの判断力が鈍くなることを準決勝、決勝で感じた。改善するには、より実践に近いような練習をもっと増やしていかないといけない。ボルダー力もまだまだ。今シーズンは最初のアジア選手権(4月)がその先の大きな大会に繋がっていく重要な大会。そこに一番のフォーカスを置いて、この1カ月はトレーニングしていく。その後のワールドクライミングシリーズ(WCシリーズ)のシーズンも自分にとってはまだまだ経験の浅い大会になる。一歩ずつ、すべてに真剣に向き合って、安定して結果を残していくことも目標」

小俣史温(2位/成績 34+)
「単純にホールドの悪さで落ちた。あそこは完全にミスではない。掴みづらかったが、実力不足。2回目のトライがあれば話は変わってくると思うが1回目に取らなきゃいけないオンサイトの難しさが詰まった一手だと思った。ウォーミングアップを含めてアプローチは悪くなかったので、最後の一手は悔やまれる。でもそういうスポーツでもある。今シーズンはWCシリーズで優勝したい。1回優勝できるかできないかが本当に大きい。歴史に名を残したい」

安楽宙斗(3位/成績 33)
「準決勝から足がないパートが続いていた。キャンパシングがあまり得意ではなく、ついつい力を抜いてしまう癖がある。加えてロープを外すのに時間がかかってしまい、そこで消耗したのが敗因だと思う。(落下した所は)もう限界が来ていた。右手が持てない状態で、足を踏み換える選択をしたが、余裕があればしっかり丁寧に踏み換えられていた。(ボルダージャパンカップと同様に2連覇を逃してしまったが今後の目標は?)まずはアジア選手権のボルダーとリードで優勝。次の世界選手権とアジア競技大会の出場が内定すると聞いている。リードの登りはうまくなっているはずだが、最後に飛び抜けて高度を出すことが以前よりできなくなっていると感じている。アジア選手権こそは1位が取れるように、いまから考えて頑張っていきたい」

村下善乙(4位/成績 28)
「ホールドを見落として落ちてしまった。オブザベでは何となく認識していたが、壁に入り込んだら頭から抜けてしまった。登り的にはもう少し行けた感覚があるが、順位で見ると結構頑張ったなという感じはある。この春に就職する。(アスリート社員等ではなく)一般就職なので、今大会を最後に引退を考えていた。この順位だとWCシリーズに出られるが、入社したらおそらく休めない。今後どうするかは少し考えたい。(クライミングを)やりたい気持ちも少し出てきている」

百合草碧皇(5位/成績 26+)
「この冬に近年の課題の変化に対応しようといろいろやっていた。足がしっかりあって、細かいホールドを持って、純粋な持久力を問われるような課題が得意。近年はきょうの決勝みたいに大きいホールドを使って保持はそこまで悪くないが動きが大きく、なおかつ足も使いづらい、ボディの強さや腕の引きの強さなどフィジカル的な部分が問われる課題が多い。そういうところで乱されて落ちることが多かった。そこに少しずつ対応できるようになってきている。予選から足が悪くて、出し切るのが難しいような課題が続いていたと思うが、何とかミスを防いで日本代表に入れた点は満足。
昨年に日新火災の社員となり、午前中に出勤して午後に練習できる環境を頂いている。先輩の中村真緒さんのように活躍したい思いや、東京から三重まで応援しに来ていただいている社員の方々に応えられるような登りがしたいと日々の練習を励んできた。WCシリーズではもっと苦手を改善した上で、課題に左右されない登りができるように強くなっていきたい」

西尾洸音(6位/成績 22+)
「初めて決勝に残れて、楽しむ気持ちで挑んだ。登りには満足できず、悔しい結果。来年も頑張りたいと思うような決勝だった。この1年、持久力とボルダー力を上げることをテーマに練習してきた。それが生きたのかなと思う。リードの練習では連続で登ったり、数を増やしたり。ボルダーではサーキットトレーニングを増やしたり、限界グレード上げたり。WCシリーズには出られると思う。まずは準決勝に残ることを目標に、長いスパンでは表彰台に上がることを目指していきたい」

藏敷慎人(7位/成績 22)
「(初めてのLJC決勝は)もうちょっと素晴らしいクライミングがしたかった。不甲斐ない結果になったので、応援してくれる人に悪いかなという気持ち。自分も反省点があって、これからも頑張っていきたい。最近はボルダーの要素が多いような、バシバシ系のクライミングがリードで多いので、ボルダーメインで練習していた。昨日もきょうも1本目はいいけど2本目がよくない結果になってしまった」

濱田琉誠(8位/成績 5)
「初めてのリードのシニア大会で、予選も準決勝もトップ層に近いところまでいけてシニアでも通用できる実感があった。決勝は左足を上げた時に膝が左腕に当たってしまい、そのまま左手が離れてしまった。今までにない落ち方だったが、メンタルはいつも通りの状態でやれていた。課題のその部分でやられたという感じ。アジアカップに出場できる可能性があるらしいので、そこで結果を残したい。WCシリーズは出られる機会があれば決勝を目指して頑張りたい」
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CREDITS
取材・文 編集部 / 写真 窪田亮
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