中村真緒

中村真緒「決勝も全員全完登で優勝したい」【IFSCクライミンググランドファイナルズ福岡2025|ボルダー予選 選手コメント】

 IFSCクライミンググランドファイナルズ福岡2025が23日、福岡県飯塚市の「筑豊緑地公園 / いいづかスポーツ・リゾート ザ・リトリート」で開幕し、6カ国による国別対抗戦「ネーションズグランドフィナーレ」のボルダー予選で全員が全完登した日本が首位発進した。予選を終えた中村真緒、安楽宙斗、天笠颯太の日本人選手3人が取材に応じた。

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■中村真緒
――3つの課題を登り終えた感想は?
「全部登れてうれしかったです」

――国別対抗のチーム戦だったが?
「楽しいというのと、普段は自分の中でしか消化できない、課題に対する『どうしたらいいんだろう』といった気持ちをシェアできるのでいいなと思います」

――登る前に野中生萌選手とどのような言葉を交わした?
「どんなふうにやるかとか、どっちからやったほうがうまくいくかとかはもちろん話したんですけど、『とにかく登ろうね』っていう。『これ、絶対登らなきゃいけない課題だね』ってしゃべっていました」

――ミックス課題に中村選手が臨んだ経緯は?
「先輩に指名されたので。『はい』しか言わないですね(笑)」

――決勝に向けた意気込みは?
「予選は全員全完(登)で1位だったので、決勝も全員全完で優勝したいと思います」
 
 

■安楽宙斗
――自身の競技を振り返った感想は?
「2課題とも一撃できたということで、フラッシュという制度をうまく利用して自分らしく登れたかなと思います」

――チーム戦のボルダーだったが?
「他人のムーブを見て気づきがあって、それでムーブを変えたりできるところがいくつかあって面白かったです」

――男女とも早く登り終えたため、女子のサポートに行くようなシーンはあまりなかった。決勝でそういうシーンは楽しみ?
「決勝では(そういうシーンが)あると思います。そもそも2人とも完登できるかわからないですね。1位を決めるということで、たぶん難しくなると思うので。世界大会レベルの課題が出てくるんじゃないかなとリードもボルダーも思っているので、明日はより集中して、より教え合ったりというシーンがたくさん見られると思います」

――決勝でミックス課題に安楽選手がいくかはわからない?
「わからないですね」

――気持ち的には行きたい?
「ミックスに登ってみたい気持ちはありますけど、1位を取るという考えだったら(天笠)颯太くんが得意だったら行ってもらいますし僕が得意だったら行きたいですね。そこはまだ決めていないです」

――決勝の目標を教えてください。
「世界選手権で優勝した身としてもそうですし、日本のボルダーは今大会はより強いと思うので、優勝したいですね。課題は難しくなると思いますけど、結局は自分がどうするかで結果が変わってくるので。まずは自分の登りで完登につなげることからはじめて、優勝できたらいいなと思います」
 
 

■天笠颯太
――3つの課題に登った感想は?
「初めてのフォーマットで、課題も普段のテイストとは若干違うような感じだったので、オブザベーションの段階ではちょっと不安もあったんですけど始まってみたらみんな心強いチームメイトですし、自分も落ち着いてパフォーマンスできたのでよかったかなと思います」

――1、2課題目は安楽選手とどんな話を?
「競技前に課題をずっと見てムーブは出し合っていたので『それ通りだったか』みたいな。先に登ったほうが『やっぱりあそこあんな感じだったよ』とか逆に『ここはこうしたほうがいいかも』といったワンポイントアドバイスをできていたので、本当に落ち着いてできました」

――男女ミックス課題で天笠選手が登ることになった経緯は?
「アップの段階でちょっと体が動くなと思って。今日いい感じだなと思って。僕はカチ系がちょっと苦手なんです。小さいクリンプの課題が苦手なんですけど、逆にこういう時にやりたいなという気持ちと、あとは調子がアップの段階でよかったのでできるなと思って。みんなに『やってもいいですか?』って聞きました」

――ミックス課題のテイストはどう感じた?
「『純粋なクライミング』という感じでした。男女が一緒に登る課題なので、変な癖だったり距離感を出したりしちゃうとどっちかができてどっちかができないみたいになってしまうので。そういうのがない、本当に握って登るというシンプルなクライミング力が求められる課題でした。いつもやっているようなことをちゃんとやれればできる内容だなというのはわかっていました」

――チーム戦は初めて?
「実は去年にサウジアラビアでチーム戦のコンペに出たことがあって。その時も(中村)真緒ちゃんとペアだったんですけど、みんなで話し合いながらやって、感覚としてはちょっと似てましたね」

――あらためてチーム戦は楽しい?
「めちゃくちゃ楽しいです」

――普段の個人戦と比べると?
「違う緊張感がありますね。個人戦は自分と壁。自分が登れば順位が上がりますけど、今回も根本的な部分は一緒なんですけど協力しながらムーブを出し合いながらというのはチーム戦ならではだと思います。自分が落ちた時に周りが登っていると迷惑かけられないなという気持ちも少なからずあるので、そういう気持ちを逆に奮い立たせて今日は登れたのでよかったですね」

――あさっての決勝に向けた意気込みは?
「もちろん優勝を目指していますし、絶対できるメンバーだと思います。自分もいいパフォーマンスをすればちゃんと結果はついてくると思うので、明日しっかり休んで、あさっての決勝に向けて集中して挑みたいと思います」

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取材・文 編集部 / 写真 © CB/Sutterz

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