村越佳歩インタビュー:ユース世界選手権2025優勝【住友商事 presents Enriching+賞】

 JMSCA(公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会)は昨年、今後のスポーツクライミングを牽引していく次世代のユース選手の支援を強化していきたいという若年層支援パートナーの住友商事株式会社(以下、住友商事)からの申し出を受け、「住友商事 presents Enriching+賞」を新設した。賞名の「Enriching+」は、住友商事グループのコーポレートメッセージ「Enriching lives and the world」に込めた想いを受け継ぎ、未来に向かって新たな価値を“+(プラス)”することを表している。

 今回は今夏に行われたIFSCクライミングユース世界選手権で優勝した4人が受賞した。副賞として日本代表オフィシャルサプライヤー「THE NORTH FACE」のアイテムも贈られる。CLIMBERSでは各選手に同大会でのエピソードを中心に話を聞いた。本記事ではU19の女子ボルダーで優勝した村越佳歩選手のインタビューを掲載する。

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――優勝おめでとうございました。率直な気持ちを教えてください。
「ありがとうございます。2度目の優勝ができてとてもうれしいです。最後のユース世界選手権だったので、悔いなくユースを卒業できるなと思いました」

――1度目の優勝(2023年大会)と2度目の優勝とで表彰台からの景色は違いましたか?
「1度目の優勝は想像もしていなくて自分が優勝できるんだっていう驚きがあったんですけど、今回は優勝を狙っていてその目標が達成できてうれしい!という違ったうれしさがありました」

――予選は14位でした。焦りはなかったですか?
「最後のユース世界選手権だったので『絶対に登らないと!』と自分で自分を追い詰めてしまいすごく緊張もしました。準決勝と決勝は一つひとつの課題を楽しむことを意識して登れたのでよかったです」

――シニアの日本代表としてW杯にも出場していることで、ユース世界選手権にいい影響が出ましたか?
「ベルン大会とインスブルック大会で準決勝に進めたという自信を持って臨めたことはプラスになりました」

――W杯とユース世界選手権の課題に違いを感じましたか?
「全然違いましたね。W杯は一つひとつのミスが許されないような感じで、ユースのほうは多少悪いんですけど、保持は割とポジティブだと感じました」

――得意な課題やホールドなど、ご自身の強みを教えてください。
「自分の強みは柔軟性があることで、しなやかな登りが特徴だと思っています。以前は緩傾斜のほうが得意だったんですけど、最近は傾斜がある課題も好きになってきて、割とオールマイティーにこなせるようになってきたと思います」

――Enriching+賞を受賞されました。住友商事が協賛する、JMSCAのユースクライマーを応援する賞です。あらためて受賞した感想を教えてください。
「とても光栄です」

――副賞として「THE NORTH FACE」の3つの製品から1つ選ぶことができます。
「迷っているんですけど、スーツケースがすごいインパクトがあって、選んじゃいそうです(笑)」

副賞として「THE NORTH FACE」の製品が贈られる(写真は一例のキャリーケース)

――住友商事グループのコーポレートメッセージ「Enriching lives and the world」には未来に向かって「世界を、社会を、そして人々の暮らしを、より豊かにしていく」という意味が込められています。村越選手が思い描いている未来はありますか?
「五輪に出場したい思いがありますし、W杯で表彰台に乗りたいとも思っています。どんどん実力をつけて、とにかく結果を出していきたいです」

村越佳歩(むらこし・かほ)
2007年5月4日生まれ。茨城県山岳連盟所属。ボルダーを得意とし、24年にシニアの日本代表に初選出。25年にアジアカップで2位に入ると、W杯への参戦を果たして着々と経験を積み、ユース世界選手権で2度目の優勝を飾った。

住友商事公式オウンドメディア「Enriching+」
https://www.sumitomocorp.com/ja/jp/enrich

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CREDITS

インタビュー・文 編集部 / 写真 窪田亮

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