
中国男子がスピードで7大会ぶりV 日本勢最高は藤野の16位【クライミング世界選手権2025】
韓国・ソウルで開催中のIFSCクライミング世界選手権は大会4日目の25日、男子スピードの予選、決勝を行い、中国のロン・ジェングオが初優勝を飾った。
会場の様子
予選トップは4秒80を計測したザック・ハマー(米国)。4秒64の世界記録を持つサミュエル・ワトソン(米国)が2位で続いた。日本勢は5人が出場し、今年のジャパンカップ王者である藤野柊斗が試技2本目に5秒07をマークして16位に入り、上位16人による決勝トーナメントに日本人として唯一進出した。今年のW杯で年間3位と躍進した大政涼は5秒21で22位だった。
決勝トーナメントの初戦ではハマーと藤野が対戦し、藤野はミスを犯してしまいここで敗退。優勝候補のワトソンもベスト8で姿を消した。ビッグファイナルには22歳のロンと20歳のリエンダー・カルマンス(ドイツ)が進出。ロンはレースを進めるごとにタイムを縮めており、そのすべてが4秒台。カルマンスは世界選手権の直前に行われたW杯最終戦の貴陽大会で3位となり自身初のW杯表彰台に上がるなど勢いがある中で最終決戦に駒を進めた。
世界選手権初優勝となったロン
レースはスタートからロンが優勢。そのまま最後までリードを保ち、準決勝のレースからタイムをさらに速めて4秒80でフィニッシュした。強豪国として知られる中国だが、世界選手権で中国男子がこの種目を制したのはツォン・キシンが5度目の優勝を遂げた2012年大会以来7大会ぶりとなった。
<リザルト>
1位:ロン・ジェングオ(CHN)/4秒80
2位:リエンダー・カルマンス(GER)/4秒99
3位:ザック・ハマー(USA)/4秒93
4位:レザー・アリプア・シェナザンディファルド(IRI)/4秒94
――――――
16位:藤野 柊斗(JPN)/6秒71 ※決勝トーナメント進出
22位:大政 涼(JPN)/5秒21
29位:田渕 幹規(JPN)/5秒32
32位:安川 潤(JPN)/5秒34
42位:大西 月華(JPN)/5秒50
※左から順位、氏名、所属国、記録
※記録は、1・2位はビッグファイナル(優勝決定戦)、3・4位はスモールファイナル(3位決定戦)でのタイム
※藤野柊斗の記録は決勝トーナメントでのタイム
CREDITS
文 編集部 / 写真 © Nakajima/Timmerman/IFSC
※当サイト内の記事・テキスト・写真・画像等の無断転載・無断使用を禁じます。