ボルダーとリードで世界トップクラスの実力を持つ安楽宙斗

クライミング世界選手権がソウルであす開幕 日本は3種目すべてでメダルを狙う

 2年に1度行われるIFSCクライミング世界選手権が韓国のソウルで22日から28日まで開催される。

関連記事:22日開幕のクライミング世界選手権2025に臨む日本代表が発表

 大会はリードの男女予選で幕を開ける。W杯の国別ランキングで4年連続1位に立った日本は男女6人ずつを送り出す。特に男子が好調で、W杯では安楽宙斗、吉田智音、鈴木音生が優勝した。彼ら3人に加えて、前回王者のヤコブ・シューベルト(オーストリア)、W杯年間王者のアルベルト・ヒネス・ロペス(スペイン)らが上位争いを繰り広げる展開が予想される。女子は前回優勝の森秋彩が代表に入らず。ディフェンディングチャンピオン不在の中で、五輪で2大会連続女王に輝いているヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)、W杯年間女王のエリン・マクニース(英国)、自国開催での優勝を狙うソ・チェヒョン(韓国)らが金メダルに近い存在だ。男女の準決勝、決勝は26日に予定されている。

 大会2日目は男女のボルダー予選が行われる。11年連続でW杯の国別ランキングでトップに立った日本は男女とも6人ずつが出場予定で、最注目は3年連続で年間王者に君臨する安楽宙斗。日本代表同士で優勝争いすることも考えられるが、海外勢ではメジディ・シャールック(フランス)、イ・ドヒョン(韓国)、トビー・ロバーツ(英国)らがライバルとなる。安楽は世界選手権初出場となった前回の2023年大会は4位に終わっており、初の金メダル獲得に挑む。なお、前回男子優勝のミカエル・マウェム(フランス)は競技の第一線から退いている。一方で日本女子もW杯年間2位と躍進した中村真緒ら強豪が揃う。金メダルの大本命は前回大会女王のガンブレットで、彼女を止めることは簡単ではないが、日本女子の躍動に期待したい。女子の準決勝、決勝は27日、男子の準決勝、決勝は最終日の28日に予定されている。

 大会3日目からはスピードが行われる。男子5人、女子4人が出場予定の日本は男子の大政涼に注目。今季のW杯では日本人初の銀メダルを2度獲得し、年間順位も3位と大きく躍進した。強豪国のインドネシア勢が出場を見送っていることで、中国勢や米国勢とのメダル争いが予想される。スピードの世界記録は男子がサミュエル・ワトソン(米国)の4秒64、女子がアレクサンドラ・ミロスラフ(ポーランド)の6秒06で、世界新記録誕生のゆくえも見どころの1つとなる。前回優勝は男子がマッテオ・ズルロニ(イタリア)、女子がデサク・マデ・リタ・クスマ・デウィ(インドネシア)。スピードは24日に女子の予選、決勝、25日に男子の予選、決勝が予定されている。
 

クライミング世界選手権2025 ソウル大会

スケジュール

9月22日(月)
09:00 ~ /男女リード予選
9月23日(火)
09:00 ~ /男子ボルダー予選
16:00 ~ /女子ボルダー予選
9月24日(水)
09:00 ~ /女子スピード予選 ※プラクティス終了後
20:00 ~ /女子スピード決勝
9月25日(木)
09:00 ~ /男子スピード予選 ※プラクティス終了後
20:00 ~ /男子スピード決勝
9月26日(金)
10:00 ~ /男女リード準決勝
19:00 ~ /男女リード決勝
9月27日(土)
10:00 ~ /女子ボルダー準決勝
19:00 ~ /女子ボルダー決勝
9月28日(日)
10:00 ~ /男子ボルダー準決勝
19:00 ~ /男子ボルダー決勝

※スケジュールは予告なく変更される場合があります

CREDITS

編集部 / 写真 © Lena Drapella / IFSC

※当サイト内の記事・テキスト・写真・画像等の無断転載・無断使用を禁じます。

back to top