最終戦を優勝で飾った安楽宙斗

安楽宙斗が最終戦でV 今季3勝目【リードW杯2025 最終第6戦コペル大会】

 今シーズンのクライミングW杯リード最終第6戦が5、6日(日本時間6、7日)、スロベニアのコペルで行われ、男子は日本の安楽宙斗、女子はスロベニアのヤンヤ・ガンブレットが制した。

 男子は準決勝を安楽が1位、鈴木音生が6位、吉田智音が7位で通過し、日本勢3人が決勝に進出する。決勝は2番手の吉田が終盤に進み高度45をマーク。5番手が競技を終えるまで吉田が暫定首位に立つも、6番手のアルベルト・ヒネス・ロペス(スペイン)が47+に達して1位に立った。7番手のトビー・ロバーツ(英国)が46+に終わったあと、最終8番手で安楽が登場。安楽は順調に高度を上げ、吉田らが落下したパートを冷静に対処。トップホールドが間近に迫り、小さくなった持ち手に指先はかかり切らず落下したものの、記録は最高高度の48+。優勝がわかると両手を叩いて喜んだ。安楽は最終戦で今シーズンの3勝目を飾った。吉田は4位、鈴木は8位だった。

 女子決勝はスロベニアの英雄・ガンブレットが2位以下に大差をつけて圧巻の優勝。それまでの最高高度37+をゆうに超えると、大声援が送られる中でゴールに迫る。最後のムーブを起こす際にスリップしてしまい完登こそならなかったが、期待に応えて自国開催での優勝を飾った。日本女子は決勝に進めず、中川瑠の準決勝11位が最高順位だった。

 最終戦が終了し、W杯の年間ランキングも確定。男子は今大会で2位に入ったロペスが初の1位に輝いた。安楽が2位、吉田が3位、鈴木が4位に入り、日本勢が続いた。女子の年間1位は英国のエリン・マクニースで、こちらも初の年間タイトルに輝いている。

 今シーズンのW杯は今月12、13日に行われるスピード第6戦貴陽大会を残すのみとなった。その後、21~28日に韓国のソウルで世界選手権が開催される。

<決勝リザルト>

[男子]
1位:安楽 宙斗(JPN)/48+
2位:アルベルト・ヒネス・ロペス(ESP)/47+
3位:トビー・ロバーツ(GBR)/46+
4位:吉田 智音(JPN)/45
5位:ヤコブ・シューベルト(AUT)/43
6位:プトラ・トリ・ラマダニ(INA)/40+
7位:アダム・オンドラ(CZE)/35+
8位:鈴木 音生(JPN)/10+
―――――
12位:百合草 碧皇(JPN)※準決勝進出
18位:小俣 史温(JPN)※準決勝進出
17位:村下 善乙(JPN)※準決勝進出
25位:田中 修太(JPN)

[女子]
1位:ヤンヤ・ガンブレット(SLO)/47+
2位:ソ・チェヒョン(KOR)/38+
3位:ラウラ・ロゴラ(ITA)/37+
4位:エリン・マクニース(GBR)/33
5位:ルチカ・ラコヴェッチ(SLO)/28+
6位:エロイーズ・デュモン(FRA)/28+
7位:ローサ・レカー(SLO)/26+
8位:ルチヤ・タルカス(SLO)/13+
―――――
11位:中川 瑠(JPN)※準決勝進出
21位:平野 夏海(JPN)※準決勝進出
24位:谷井 菜月(JPN)※準決勝進出
28位:麦島 心花(JPN)
32位:小田 菜摘(JPN)
44位:小倉 紗奈(JPN)

※左から順位、氏名、所属国、決勝成績(高度)
※同高度の場合は前ラウンド順位の高い選手が上位

CREDITS

編集部 / 写真 © IFSC

※当サイト内の記事・テキスト・写真・画像等の無断転載・無断使用を禁じます。

back to top