
W杯初優勝を飾った中村真緒(中央)
中村真緒が笑顔と涙のW杯初優勝! 初表彰台を金メダルで飾る【ボルダーW杯2025 第3戦ソルトレイクシティ大会】
米国・ソルトレイクシティで現地時間24日(日本時間25日)、クライミングW杯ボルダー第3戦の女子決勝が行われ、W杯参戦10年目の中村真緒が自身初のW杯表彰台を優勝で決めた。
中村は11位で予選を通過すると、準決勝は全4課題を一撃して2位に浮上。開幕から3戦連続で決勝に進み、5位の伊藤ふたば、8位の野中生萌とともにファイナルに臨んだ。
決勝は8人中6人が2課題続けて完登、そのうち5人が連続での一撃で50ポイントを獲得する。しかし、第3課題で一気に完登率が低下。難しい体勢から強度の高い一手を繰り出していかなければならず、6人が失敗した。
第3課題を登る中村
7番手の中村はゾーンに達して10ポイントを獲得したあとのポジションを修正し、4トライ目に見事完登。力強さも発揮して成し得た完登劇に会場から大きな声援が上がる。8番手の準決勝首位、ゼリア・アベズー(フランス)がこの課題を攻略できなかったことで、中村は他との差をつけることに成功した。
最終課題で84.7までポイントを重ねた中村は自身初のW杯表彰台を確定させると、チームメイトの野中、伊藤がすぐさま駆け寄って抱擁を交わす。その後、アベズーがゾーン止まりに終わったことで初優勝も決まり、その場にしゃがみ込み両手で顔を覆った。
抱擁を交わす中村、野中(左)、伊藤(右)
2016年からW杯に出場している中村は、年間表彰台に上がったことはあるもののW杯各大会での順位は4位が最高だった。多くの選手や関係者から祝福され、笑顔と涙を見せて表彰台の頂点に立った。野中は2完登で6位、伊藤は1完登で8位だった。
<決勝リザルト>
1位:中村 真緒(JPN)/84.7pt
2位:ゼリア・アベズー(FRA)/70.0pt
3位:アニー・サンダース(USA)/70.0pt
4位:オリアーヌ・ベルトン(FRA)/70.0pt
5位:ナイル・メイニャン(FRA)/69.9pt
6位:野中 生萌(JPN)/69.4pt
7位:オセアニア・マッケンジー(AUS)/44.8pt
8位:伊藤 ふたば(JPN)/44.3pt
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13位:関川 愛音(JPN)※準決勝進出
14位︰松藤 藍夢(JPN)※準決勝進出
22位︰葛生 真白(JPN)※準決勝進出
※左から順位、氏名、所属国、獲得ポイント
※ポイントはゾーン到達で10点、完登で25点。各課題のポイント獲得までにフォールした回数×0.1点が減点される
※同ポイントの場合は前ラウンド順位の高い選手が上位
CREDITS
文 編集部 / 写真 @xsloba / IFSC
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