
表彰台に上がった(左から)シャールック、安楽、楢崎
安楽宙斗が開幕2連勝 低い完登率の中で2完登 楢崎智亜は3位【ボルダーW杯2025 第2戦クリチバ大会】
ブラジル・クリチバで現地時間17日、クライミングW杯ボルダー第2戦の男子決勝が行われ、2課題を完登した安楽宙斗が最多69.7点を獲得し開幕2連勝を飾った。3位には楢崎智亜が入った。
南米で初開催となったクライミングW杯。日本男子は6人がエントリーし、現地時間16日の予選は全員が通過、同17日の準決勝では安楽、楢崎智亜、天笠颯太、藤脇祐二の4人が決勝に駒を進めた。安楽は予選の5課題、準決勝の4課題をいずれも唯一全完登して首位を維持した。
決勝は高難度の課題が並んだ。完登に迫るも決め切れない展開が多く見られ、8人のうち完登したのは安楽とメジディ・シャールック(フランス)の2人のみ。完登数もあわせて4回にとどまった。
決勝第1課題を登る安楽
安楽は第1課題、繊細な足さばきでゾーンまで達すると、動的なムーブを挟んで3トライ目にトップホールドを手中に収める。第2課題はダイナミックなムーブの序盤を突破してゴールに手をかけるも落下。惜しくも完登を逃す。
安楽は第3課題、ゴール落ちしたあとにオブザベーションで課題を見返すなどして1分以上の時間を取ると、仕切り直しの2トライ目に修正して登り切ることに成功。ガッツポーズで観客からの大歓声に応えた。この課題で唯一の完登を記録した安楽は完登に要したアテンプト数で2位以下に追いつかれる可能性がなくなったため、この時点で優勝が確定した。
アクロバティックなムーブが続いた第4課題は最後のホールドを掴み切れずに終わり、やり切れない表情で課題を見つめた安楽だったが、最後は笑顔で表彰台の中央に上がった。2位には2完登3ゾーンのシャールック、3位には全課題でゾーンに達した楢崎が入った。天笠は4位、藤脇は5位だった。
銅メダルを獲得した楢崎智亜
<決勝リザルト>
1位:安楽 宙斗(JPN)/69.7pt
2位:メジディ・シャールック(FRA)/58.9pt
3位:楢崎 智亜(JPN)/39.0pt
4位:天笠 颯太(JPN)/29.5pt
5位:藤脇 祐二(JPN)/19.6pt
6位:アンゼ・ペハルク(SLO)/19.3pt
7位:ポール・ジョンフ(FRA)/19.2pt
8位:ヤン・ルカ・ポッシュ(AUT)/9.3pt
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9位:楢崎 明智(JPN)※準決勝進出
22位:杉本 怜(JPN)※準決勝進出
※左から順位、氏名、所属国、獲得ポイント
※ポイントはゾーン到達で10点、完登で25点。各課題のポイント獲得までにフォールした回数×0.1点が減点される
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文 編集部 / 写真 IFSC
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