全カテゴリーでボルダリング、リードの2冠王者が誕生【ユースフューチャーカップ2022】

 スポーツクライミングの「第2回ユースフューチャーカップ鉾田」が26、27日、茨城県の「鉾田市生涯学習館 スポーツクライミングセンター」で行われた。実施種目はボルダリングとリードで、2009、10年生まれのユースD、2011、12年生まれのユースCと次代を担う多くの子どもたちが出場。結果的に男女各カテゴリーのすべてで2冠王者が誕生した。

 JMSCA(日本山岳・スポーツクライミング協会)が昨年新設したこの大会は、大会経験を積むことの他に、競技者としての倫理・健康面の認識・知識の向上を図ることを目的とし、大会出場にあたっての注意点や成長期のトレーニングなど、様々な内容を出場者の親子が学ぶ事前オンライン研修会が2年連続で実施された。

 大会初日のボルダリングは75分以内に8課題を好きな順番で登れるコンテスト方式で行われた。1課題5トライの制限が付いた中で、女子ユースCの狩野凪、同ユースDの西美柚奈が全課題を完登。前者は前回6位、後者は前回2位から順位を上げて初優勝を飾った。男子はユースCの濱田琉誠が2連覇を達成。ユースDでは石田奏が濱田の弟・琉碧とのアテンプト勝負を制した。

狩野凪

濱田琉誠

 2日目のリードは2ルートを登るフラッシング方式で行われた。優勝者の顔ぶれはボルダリングから変わらず、中でも男子ユースCの濱田は両ルートを完登しての戴冠。女子ユースDの西は2連覇を成し遂げた。

石田奏

西美柚奈

 昨年大会の設定グレードはボルダリングが男子ユースCで二段、女子ユースCで初段、リードは13a以上。今年も優勝するには高い技術が求められた中、競技直後に涙を流す子、「難しかったけど楽しかった」と保護者に感想を話す子など、真剣にクライミングに打ち込んでいるからこそ溢れる子どもたちの感情が印象的だった。
 

<表彰台一覧>

【ボルダリング】
男子ユースC(2009、10年生まれ)

1位:濱田 琉誠(神奈川県山岳連盟)/7T 7z 10 7
2位:上原 一剣(東京都山岳連盟)/6T 7z 10 8
3位:宮川 幸大(静岡県山岳・スポーツクライミング連盟)/6T 7z 11 8

女子ユースC(2009、10年生まれ)

1位:狩野 凪(静岡県山岳・スポーツクライミング連盟)/8T 8z 14 12
2位:松浦 朱希(東京都山岳連盟)/7T 7z 15 14
3位:堀内 優里(静岡県山岳・スポーツクライミング連盟)/6T 7z 6 9

男子ユースD(2011、12年生まれ)

1位:石田 奏(埼玉県山岳・スポーツクライミング協会)/7T 7z 12 11
2位:濱田 琉碧(神奈川県山岳連盟)/7T 7z 13 11
3位:佐藤 飛羽(群馬県山岳連盟)/6T 6z 9 7

女子ユースD(2011、12年生まれ)

1位:西 美柚奈(大阪府山岳連盟)/8T 8z 12 11
2位:玉城 陽南美(東京都山岳連盟)/6T 8z 9 11
3位:蒔田 遙(無所属)/6T 7z 8 11

※左から氏名、所属先、成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

【リード】
男子ユースC(2009、10年生まれ)

1位:濱田 琉誠(神奈川県山岳連盟)/2.12pt(TOP/TOP)
2位:奥畑 成(奈良県山岳連盟)/2.12pt(TOP/TOP)
3位:上原 一剣(東京都山岳連盟)/3.00pt(33+/TOP)

女子ユースC(2009、10年生まれ)

1位:狩野 凪(静岡県山岳・スポーツクライミング連盟)/1.22(33+/TOP)
2位:渡邉 奏奈(愛媛県山岳連盟)/2.87pt(30+/TOP)
3位:堀内 優里(静岡県山岳・スポーツクライミング連盟)/3.00pt(31+/39+)

男子ユースD(2011、12年生まれ)

1位:石田 奏(埼玉県山岳・スポーツクライミング協会)/1.00pt(29+/TOP)
2位:河本 恒太朗(京都府山岳連盟)/2.96pt(23/32+)
3位:伊藤 柊太(千葉県山岳・スポーツクライミング協会)/2.96pt(23/32+)

女子ユースD(2011、12年生まれ)

1位:西 美柚奈(大阪府山岳連盟)/1.41pt(30+/39+)
2位:木村 夏渚(神奈川県山岳連盟)/2.45pt(30+/37+)
3位:玉城 陽南美(東京都山岳連盟)/2.83pt(30/38+)

※左から氏名、所属先、総合ポイント、Aルート高度、Bルート高度
※同ポイントで並んだ場合は合計クライミングタイムが短い選手が上位

「第2回ユースフューチャーカップ鉾田」大会特設サイト
大会公式掲示板(競技順・成績速報などはこちらから)

CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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