森秋彩と本間大晴が総合優勝/第20回JOCジュニアオリンピック大会

 8月12~14日、第20回JOCジュニアオリンピック大会が富山県南砺市で開催された。ジュニアオリンピックカップはユース世代のため長年開かれてきた大会で、種目はリード。毎年桜ヶ池クライミングセンターで行われるのが恒例となっていて、今年は男女合わせて200名を超えるユースのクライマーたちが北陸の地に集った。

 カテゴリーは男女ごとにジュニア、ユースA・B・Cの計8つに分かれ、それぞれで優勝者を決定。また、同一ルートで争われるため年齢関係なく最高成績を記録した選手が総合優勝となる。1日1ルートを登る3日間の戦いを制し、総合優勝に輝いたのは女子が森秋彩、男子が本間大晴。6月に行われたリードジャパンカップでも頂点に立った2人が、伝統あるユースの大会でもその強さを見せつけた。

 迎えた14日の決勝では、森は最終局面で足の置き位置に苦戦し力尽きてしまったが、それでも高度59を記録。年齢が上のジュニアカテゴリーで優勝した高田こころ(51+)を大きく引き離して総合優勝を決めた。2年前に本大会に初出場しカテゴリーCを制して以来、これで負けなしの3連勝となった。森が出場したカテゴリーB女子は全体的にレベルが高く、予選では2ルートを完登した選手が続出。また、決勝でも他カテゴリーで高度50を超えたのが1名のみだったのに対し、6名が50以上を記録していることからも層の厚さを窺い知ることができる。昨年優勝の伊藤ふたばが6位に終わってしまうなど、今後もこの世代の争いから目が離せなくなりそうだ。

 一方男子では、ジュニアカテゴリー予選を唯一の2完登で1位通過していた本間が、決勝でもひとつ前に登ったリード日本代表・武者知希の記録42+を難なく越え、52+まで到達し優勝。本大会6度目の出場で初のカテゴリー優勝を果たした18歳が、見事総合優勝の証であるクリスタルカップも手中に収めることとなった。

 

第20回JOCジュニアオリンピック大会

<リザルト・決勝>

ジュニア男子(1998年、1999年生まれ)
1位:本間 大晴 52+
2位:武者 知希 42+
3位:岡本 季大 36
4位:盛田 康平 29+ ※予選3位
5位:中武 凌雅 29+ ※予選4位
6位:関根 凌太 29+ ※予選6位

ジュニア女子(1998年、1999年生まれ)
1位:高田 こころ 51+
2位:森脇 ほの佳 44
3位:菊沢 絢 43
4位:大河内 芹香 39+
5位:中村 祐香梨 35
6位:金子 桃華 34+

ユースA男子(2000年、2001年生まれ)
1位:今泉 結太 45+
2位:靏本 直生 42.5+
3位:土肥 圭太 42+
4位:井上 遼 42
5位:野末 遼太 39+
6位:小西 桂 39 ※予選5位
7位:天笠 颯太 39 ※予選8位
8位:大里 拓己 36
9位:高村 佳吾 35+
10位:茂呂居 岳人 33+
11位:雪丸 周平 28

ユースA女子(2000年、2001年生まれ)
1位:西田 朱李 48+
2位:樋口 結花 44+
3位:小島 果琳 41+
4位:倉 菜々子 38
5位:黒岡 水夢 35+
6位:水本 由希 34+
7位:清水 陽華莉 33+
8位:曽我 綾乃 30

ユースB男子(2002年、2003年生まれ)
1位:西田 秀聖 42.5
2位:抜井 亮瑛 39
3位:大政 涼 37+
4位:三根生 慶太 36+ ※予選2位
5位:前田 健太郎 36+ ※予選4位
6位:石黒 咲弥 36
7位:百合草 碧皇 34
8位:川又 玲瑛 33+
9位:渡辺 颯海 29+
10位:兼城 雄太 23

ユースB女子(2002年、2003年生まれ)
1位:森 秋彩 59
2位:谷井 菜月 55+
3位:栗田 湖有 51+ ※予選1位、5分55秒
3位:瀧川 萌美 51+ ※予選1位、5分59秒
5位:平野 夏海 51
6位:伊藤 ふたば 50+
7位:阿部 桃子 49+
8位:青栁 未愛 46
9位:柿崎 未羽 44+
10位:工藤 花 40+
11位:菊地 咲希 38+

ユースC男子(2004年、2005年生まれ)
1位:三根生 仁慈 42
2位:上村 悠樹 40+
3位:村下 善乙 39+
4位:古賀 楓 39
5位:畑瀬 晃太朗 37+ ※予選2位
6位:大後戸 陽太 37+ ※予選5位
7位:福家 舞空 35+
8位:鈴木 音生 27+

ユースC女子(2004年、2005年生まれ)
1位:小池 はな 49
2位:美谷島 ももか 45+
3位:井土 桜花 43+
4位:高橋 奈那羽 43
5位:野部 七海 38+
6位:石井 秀佳 37+
7位:小倉 紗奈 37
8位:小林 舞 34
9位:中川 瑠 33+

大会詳細・リザルトはコチラから

CREDITS

編集部 / 写真 窪田美和子/アフロ、日本山岳・スポーツクライミング協会

back to top